研究課題/領域番号 |
63103009
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
西田 信彦 東京工業大学, 理学部, 助教授 (65026140)
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研究分担者 |
大熊 哲 東京工業大学, 理学部, 助手 (50194105)
北原 和夫 東京工業大学, 理学部, 助教授 (20107692)
石田 勝彦 理化学研究所, 研究員 (70176189)
永嶺 謙忠 東京大学, 理学部, 助教授 (50010947)
石本 秀彦 東京大学物性研究所, 助教授 (76004473)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1988年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | 酸化物超伝導体 / 超伝導と磁性 / 反強磁性 / 量子拡散 / 超微粒子 / 量子液体 / 量子固体 |
研究概要 |
酸化物超伝導体の磁気的性質の研究にμ^+SR法が有効であることを、昨年度、我々は、YBazCu_3Ox系の研究において示した。その後、国内外の多くのグループのμ^+SR法により酸化物超伝導体の磁性研究を行うようになった。本年度は、酸化物超伝導体研究を中心に以下の研究を行った。 (1)酸化物超伝導体のμSR法による研究 東工大グループを中心に、東大物性研、筑波大、京大、東大(核研、中間子化学センター)、青山学院大、民間ではNTT、海外ではカナダTRIUNFグループが試料作製、測定及びμSR実験解析等協力しあい研究を進めた。主な成果は、Bi-Sr-Ca-Cu-Oy系超伝導体中、80K級超伝導体Bi_2Sr_2CaCu_2Oyにおいて、Bi_2Sr_2YCu_8Oyが室温以上のネール温度をもつ反強磁性であることを発見。Bi_2Sr_2Y_<1-X>CaxCu_2Oyが他の銅酸化物超伝導体(Y Ba_2Cu_3Ox、La_<2-x>AxCuO_4)と同様な磁気的性質をもつことを初めて示した。これら銅酸化物の超伝導発現機構が同様な原因によることを示している。また、酸化物超伝導体の酸素位置の電子状態の情報を得るためにμSR実験をLa_<2-x>Sr_2CuO_4系、YBa_2Cu_3Ox系で開始し、実験が進行中である。 (2)金属結晶中のμ^+量子拡散の研究 昨年度よりAl超微粒子(400〓、1000〓、2000〓平均粒径)のμ^+SR実験でμ^+の拡散を系統的に調べた。不純物の影響が大きく粒子の形状効果と混じり合って複雑な様相を呈した。超高真空蒸着装置(〜10^<-10>Torr)が完成し、Al清浄薄膜で実験を行うため、現在、清浄薄膜作製の準備研究が進行中である。 (3)μ^+量子液体、量子固体系の研究 北原、西田を中心にμ^+が固体水素、液体ヘリウム中でとり得る形態をクラスター法で計算。μ^+スピン緩和関数を計算しμ^+SR実験結果を予言する予定である。
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