研究課題/領域番号 |
63104001
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
徳丸 克己 筑波大学, 化学系, 教授 (60011491)
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研究分担者 |
山本 興太朗 岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所, 助手 (80142008)
松尾 拓 九州大学, 工学部, 教授 (30037725)
朴 鐘震 大阪大学, 工学部, 助教授 (90135658)
臼井 義春 茨城大学, 理学部, 教授 (60004347)
國分 泱 東北大学, 理学部, 助教授 (50004271)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
29,500千円 (直接経費: 29,500千円)
1988年度: 29,500千円 (直接経費: 29,500千円)
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キーワード | 増感剤 / 有機色素 / エネルギー移動 / 量子連鎖 / 電子移動 / 金属錯体 / 配位子置換 / 電子プール / 色素蛋白質 / 溶媒効果 / 分子設計 |
研究概要 |
光化学プロセスの高効率化に有用な増感剤について、課題(1)-(11)を研究した。(1)有機色素による増感反応の機構:アントラセン置換オレフィンが色素三重項からのエネルギー移動により、量子連鎖的に異性化することを見出した。(2)三重項エネルギー移動による増感反応の高効率化:色素からアントラセン誘導体への三重項エネルギー移動とそれに続くメチルビオロゲンへの電子移動の組合せを開発した。(3)混合三重項消失過程を利用する可視光→紫外光変換:色素系増感剤から炭化水素へのエネルギー移動で生成した三重項のT-T消滅による炭化水素一重項の生成効率を測定した。(4)新規金属錯体の調整と増感効率の評価:ルテニウム錯体が光照射下でアミンにより配位子置換を起こすことを見出した。(5)電子プールを備えた電子移動増感系の構成:励起ポルフィリンから双性イオン性ビオロゲンへの電子移動により生成したラジカルイオン対の減衰が外部磁場下で抑制されることを見出した。(6)可視光による色素蛋白質の光変換:色素蛋白の赤外光及び近赤外光活性体の立体配座を解明した。(7)金属錯体を用いた光増感電子移動反応に於ける高速逆電子移動の抑制:ルテニウム等の金属錯塩とアミンとの間の光電子移動の効率、特に逆電子移動の速度とそれに伴う自由エネルギー変化の相関を解明した。(8)近赤外光領域に有効な長寿命増感剤の開発:ニッケル錯体によるシアニン薄膜の光退色の抑制能が一重項酸素の消光能に関連あることを見出した。(9)生体系に作用する可視・近紫外域の増感剤の反応特性に関する基礎研究:ソラレン系化合物のDNAとの相互作用の実体を解明した。(10)遷移金属錯体に於ける無輻射遷移の基礎研究及び長寿命増感剤の設計:金属二核錯体の三重項寿命に対する顕著な溶媒効果を見出した。(11)光増感剤・反応に関する知識ベースの作製:化学反応の定量的解析法を提案し、分子設計支援システムへ知識工学的手法を導入した。
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