研究課題/領域番号 |
63105003
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中嶋 暉躬 東京大学, 薬学部, 教授 (50012597)
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研究分担者 |
白浜 晴久 北海道大学, 理学部, 教授 (00000802)
宗像 英輔 筑波大学, 応用化学系, 助教授 (60072766)
山中 宏 東北大学, 薬学部, 教授 (40004551)
矢内原 昇 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (80046250)
井村 裕夫 京都大学, 医学部, 教授 (10025570)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1988年度: 19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
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キーワード | マストパラン / 神経ペプチド / PHIボンベシン / 脳ANF / モルヒネアナログ / アセチルコリン受容体 / グルタミン酸阻害 / アクロメリン酸 / Naチャネル |
研究概要 |
化学的神経興奮伝達物質は、伝達物質及びその受容体との関連において細胞膜を介する情報伝達の一つに位置づけられる。本研究班ではいろいろな神経伝達物質の解明、あるいはそれらの誘導体を合成し、それらを用いて情報伝達の動態解析を化学のレベルで行うことが中心的課題であった。マストパランによる顆粒分泌細胞からの分泌促進機序がわかった(中嶋)。このペプチドは形を換えて細胞膜に侵入し、膜の内側に組み込まれている情報伝達蛋白に直接作用し、細胞内機構をスイッチオンの状態にすることにより情報が伝達されることが初めて解明された。このペプチドのmRNAが単離され、前駆体蛋白質の塩基配列が決定された(宗像)。神経ペプチドPHIの作用発現部位と受容体認識部位がアナログの合成研究の結果明かとなった(矢内原)。アナログ合成の結果脳一腸ペプチドであるボンベシンのアンタゴニストが発見された(宗像)。心房性Na利尿ホルモンが脳内に存在することが抗体作成の結果判明した(井村)。アセチルコリン受容体の糖鎖構造がはじめて明かとなり糖鎖の生理的意義付けがなされた(林、公募)。各種のモルヒネアナログが合成され、オピオイドペプチドとの関連において受容体の解析が進行した(兼松)。グルタミン酸による神経伝達を阻害する物質がクモ毒から発見され、構造解析合成がなされた(中嶋)。更に異なる構造のグルタミン酸阻害物質も発見され(中嶋)、類似骨核の合成が試みられた(山中)。これらの毒素はナトリウムチャンネル阻害作用を有していることが判った(瀬山)。一方、グルタミン酸作用をもち脳神経を強力に興奮させる物質(アクロメリン酸)が毒キノコから単離され(白浜)全合成が完成した。
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