研究課題/領域番号 |
63114002
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
丸茂 文幸 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (10013492)
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研究分担者 |
飯山 敏道 千葉大学, 理学部, 教授 (90107699)
黒田 吉益 信州大学, 理学部, 教授 (20015530)
青木 謙一郎 東北大学, 理学部, 教授 (00004276)
武田 弘 東京大学, 理学部, 教授 (50011523)
久城 育夫 東京大学, 理学部, 教授 (80011526)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1988年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | 地球内部物質 / 超高圧高温実験 / その場観察 / 高温透過型電子顕微鏡 / ガーネット / ペロブスカイト / 輝石 / マグマ / 地球 / 物質移動 / material transport |
研究概要 |
1.マントル及び地殻下部での大規模な物質の移動を伴う地球内部物質の形成と変化について次のことが明らかにされた。 (1)MgSiO_3の超高圧高温実験により、MgとSiが6配位席に秩序化した正方晶ガーネットは1600℃から一致溶融温度迄、17GPaからペロブスカイトヘの相転移圧迄の広い温度、圧力領域で安定で、Alを含まない立法晶ガーネットより高密度であり、ペロブスカイトより高エントロピーである。 (2)水を含まない玄武岩マグマの密度は圧力と共に直線的に増加し、無水ソレアイト質マグマから灰長石が晶出するとマグマの分別過程で浮上する。一方、3wt%のH_2Oが存在すると、玄武岩マグマの密度は中間組成の斜長石より小さくなり、晶出する斜長石は沈降する。 2.鉱物結晶の形成と変化に関する徴視的研究について、次の成果を得た。 (1)1600℃迄の珪酸塩素及び酸化物系高温融体からの結晶の核形成、生長及び融解過程をその場観察するシステムを開発し、透輝石85、頑火輝石15wt%の系等について、核形成速度、結晶生長速度及び融解速度を求めた。 (2)1300℃迄試料を加熱可能な高温透過型電子顕微鏡を開発し、Mg-Feオリビンの酸化によるライフーナイトの生成過程、コーディエライトの相変態、輝石の相変態等の機構を明らかにした。 (3)珪酸塩融体及びそれを急冷して得たガラス中での第1遷移金属の構造化学的状態と晶出する結晶相の構造との間に相関のあることを明らかにした。 3.計算機実験により高温高圧下での造岩系珪酸塩の安定な構造とその物質を明らかにする目的で、SiO_2について非経験的理論計算を行い、2体ポテンシャルの表現を求めた。これに基づく分子動力学的計算により、種々の温度、圧力条件下での安定相を求めた結果は実験事実とよく一致するばかりでなく、新しい高圧相の存在が示唆された。
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