研究課題/領域番号 |
63203004
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研究種目 |
特定研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 保 東京大学, 理学部, 教授 (10011610)
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研究分担者 |
中村 宏樹 分子科学研究所, 教授 (10010935)
永田 敬 東京大学, 理学部, 助手 (10164211)
鈴木 薫 東京大学, 理学部, 助手 (20134447)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1988年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | ミュオニウム / ミューオンスピン共鳴 / 塩化ミュオニウム / ミュオン移動断面積 / dtμ |
研究概要 |
1.ミュオニウムの反応 気相中のミュオニウム(Mu)とCl_2の反応によって生成するMuClを反磁性ミュオンスピン共鳴法によって検出する方法を試みた。 (a)Ar+μ^+系 純粋なAr気体に4MeV程度のμ^+を入射した場合、その30%程度は反磁性のミュオン(おそらくArμ^+)になることが、回転法で確認されている。今回は、共鳴法によってこれを観測することができた。また同様に、Arとμ^+の電子移動で生成するMuによる共鳴吸収も観測でき、Muの非対称定数はおよそ2%であった。これは、我々が以前に回転法で得たAμとほぼ同程度の値である。ArとCl_2の混合気体(Cl_2濃度:322ppm)についての実験も行なった。 (b)Kr+μ^+系 3気圧のKr気体を容器に入れ、(a)と同様な実験を行なった。Muによるr_<12>共鳴がArの場合よりS/Nよく観測できた。今後の実験でMuClによる反磁性共鳴を観測する予定である。 2.μ^ー移動過程と中間子分子の生成 (a)dtμ 化学反応理論を適用してdμ+t→d+tμ反応過程のμ^-移動断面積を計算した。この計算では、最近開発した断熱近似の手法を用い、衝突エネルギーが5〜100eVの範囲を対象とした。この結果は、衝突エネルギーが10eV以下の正確な計算値と一致した。この理論計算は分担者の中村ら(分子研)によって行なわれたものである。 (b)LiHμ LiH/LiDとμ^-の反応によって生成するLiHμ/LiDμをbound-free遷移による発光を用いて検出する実験を行なった。現在データを解析中である。
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