研究課題/領域番号 |
63203008
|
研究種目 |
特定研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
江尻 宏泰 大阪大学, 理学部, 教授 (80013374)
|
研究分担者 |
大隅 秀晃 大阪大学, 理学部, 助手 (70176882)
岸本 忠史 大阪大学, 理学部, 講師 (90134808)
|
研究期間 (年度) |
1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
15,700千円 (直接経費: 15,700千円)
1988年度: 15,700千円 (直接経費: 15,700千円)
|
キーワード | ハイパー核 / (π^+、K^+)反応 / ハイパー核弱崩壊 / スピン偏極ハイパー核 / (π^+、K^+)複合核反応 / 中間子スペクトロメーター / H粒子 / 二重弱崩壊 / H粒子生成 |
研究概要 |
(π^+、K^+)反応でπ^+とK^+波の歪み(主に吸収)と自由核子の(π^+、K^+)反応でのスピンフリップ効果により、偏極Λハイパー核が生成されることが歪曲波ボルン近似計算により明らかにされた。更に(π^+、K^+)反応で励起される高スピン状態にまで計算を拡張し、それらの状態からの(π^+、K^+xuypγ)複合核反応によってスピン偏極Λハイパー核が生成されることが明らかにされた。このことはΛスピン偏極の生成を意味し広範な角相関研究を可能にする。 (π^+、K^+)反応測定用PIKスペクトロメーターが完成し、角度アクセプタンス8°、運動量アクセプタンス20%の性能を得た。これによって^<56>Feの(π^+、K^+)反応で高スピンΛハイパー核が励起された。^<56>ΛFeのスペクトルが単一Λポテンシャルと^<55>Fe核の中性子ホール状態のエネルギーシフトと分離を入れた計算で合うことが明らかにされた。 偏極ハイパー核の非中間子崩壊の非対称性から偏極を実証する実験のためのπ^-、P測定用検出器が開発されテストを完了した。これは弱崩壊の陽子を同定度97%、立体角20%で測定が可能にする。 前方(0゜)方向での(π^+、P)反応がPIKスペクトロメーターで測定され、π^+及びPの核子との衝突断面積から求めた原子核の光学ポテンシャル(主に虚部)が実験データを再現することを明らかにした。スピン偏極Λハイパー核についてΛスピン偏極から非中間子弱崩壊陽子の角分布と弱崩壊に関与するπ、P等の中間子との関係が明らかにされた。^<12>Cの1^-基底状態が(π^+、K^+)反応で励起され非中間子弱崩壊のPのスペクトルが測定された。弱崩壊Pとnの核内カスケード計算と実験データとの比較からπ、Pのみならず重中間子の効果が示された。ハイパー核の弱崩壊(Λ+N→H)及び原子核の二重弱崩壊N+N→Hが計算された。二重弱崩壊の測定と分析の結果、Hの質量で1875MeV以下の領域が除外される。
|