研究課題/領域番号 |
63300002
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鈴木 伸 千葉大学, 名誉教授 (10009194)
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研究分担者 |
村野 健太郎 国立公害研究所, 大気環境部, 主任研究員 (40109905)
吉村 和久 九州大学, 教養部, 助教授 (80112291)
岩坂 泰信 名古屋大学, 空電研究所, 教授 (20022709)
前田 泰昭 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80081438)
秋元 肇 国立公害研究所, 大気環境部, 部長 (50101043)
鶴田 治雄 横浜市公害研究所, 大気部門, 主任
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1989年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1988年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 日中共同研究 / 大気汚染 / 大気反応 / 大気汚染の測定 / 大気汚染の影響 / 大気汚染の防止 / 酸性雨 / 黄砂 / 日中共同大気汚染研究 / 大気汚染の化学反応 / 大気汚染の測定法 / 大気汚染の生態影響 / 大気汚染の対策 |
研究概要 |
本研究は、中国各地(約10都市)より大気汚染の反応、測定、影響、対策に関する日中共同研究の提案をうけ、これらに対応するため実施したものである。このためこの2年間とその準備期間中、約20回の会合を開催し、この問題を検討してきた。本研究会には来日中の中国研究者も数回参加し、情報交換を行なった。 本研究を円滑に遂行するため中国の大気汚染の現状を各種文献や、訪中時の観測デ-タなどを用いて解析し、中国大気汚染の特質を抽出した。中国は北部では粉塵とSOの濃度が高く、南部では酸性雨が著しい。これらの中国の特質に基づいて中国における大気汚染、大気汚染測定、大気汚染による人体、植生、金属などに対する影響、対策などについて各分担者の専門に応じて研究した。 大気反応に関しては、一次汚染物から二次汚染物への転換機構の解明とその転換速度の測定方法について検討した。前者については光化学反応、熱化学反応、触媒反応などについていくつかの新知見を得、後者については野外実測で適用する方法を開発した。情報の少ない中国の大気汚染の解明のためにはその実態をもっと明らかにする要がある。このため酸性雨、SO_2、NO_x、O_3、NH_3、H_2、O_2、硫酸塩、硝酸塩、芳香族炭化水素、アルデヒド類及びアルコ-ル類などの新しい分析法の開発的研究を行い、その高感度化、共存物質の干渉作用の解明などの研究を行なった。又広大な面積や山間偏地の調査を考慮に入れ、簡単測定法の有用性を提言しこの数種の方法の特徴についてまとめを行なった。又日中共同研究で重要な位置を占める酸性雨調査手法についても提言を行なった。酸性雨の生成機構解明のために雲水分析の重要性を明らかにした。又黄砂は春先だけでなく、常時日本の上空に存在するらしい新事実が見出された。大気汚染による中国峨眉山の植物影響、桂林市の洞穴影響などの調査手法について具体案を提示した。又中国全土にわたる大気汚染の人間影響の調査手法や発生源における汚染削減手法についても提言した。
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