研究課題/領域番号 |
63301020
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
矢澤 修次郎 一橋大学, 社会学部, 教授 (20055320)
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研究分担者 |
武川 正吾 中央大学, 文学部, 助教授 (40197281)
吉原 功 明治学院大学, 社会学部, 教授 (60062171)
庄司 興吉 東京大学, 文学部, 教授 (30061203)
元島 邦夫 埼玉大学, 教養部, 教授 (20008907)
古城 利明 Chuo Univ. Faculty of Law, Prof. (70055185)
橋本 敏雄 明治学院大学, 社会学部, 教授 (80062173)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1990年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1989年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1988年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 社会運動 / 階級 / 再生産 / 中間管理都市 / ネットワ-ク / 身体 / 中枢 / 周辺 / 再生産の理論 / 自己組織 / 社会形態 / 社会構造 / 自己変革 / 文化 / ポスト・構造主義 / 新しい社会運動 / 都市社会運動 / ポストブルジョア市民社会 / 階級構造 / 階級闘争 / 新中間層 / 中心一周辺 / 情報化 |
研究概要 |
1. 階級論に関する理論的な検討を進めた結果、階級は物質的な価値の生産と再生産に関わる価値論にまで立ち帰って根本的に再把握される必要があることが確認された。さらには、物質的な価値だけでなく、精神的な価値の生産、再生産をも含めて、総体的な社会理論が必要になることも確認された。この立場は、特に新中間層を把握する場合にも、貫徹される必要がある。 2. この理論的な立場をふまえて、従来の都市類型論を再検討し、中枢都市、周辺都市、中間管理都市という新しい類型を設定してみた。そして現代日本では、中間管理都市に高速交通網の整備が及び、その影響のもとに中間管理都市がより自律的な発展の道を確保していけるのか、それとも中枢との関連においてより周辺的なものへと転落していってしまうのかが、重要な問題の一つであるということが確認された。 3. 中間管理都市の典型例として岡山県岡山市を選び、そこを調査した。その結果、(1)社会運動の階級的基盤は、単一階級的であるというよりは、多階級的であること、(2)きわめて多くの運動が発生しており、それらの運動が環境運動を中心にしてネットワ-ク化しつつあること、(3)しかし、運動は未だ行政の施策への反対あるいはユ-トピア的な性格を脱し切れておらず、諸社会運動の発展・成功のためには、当該地域の自律的な発展の問題に運動が積極的に対応することができるかどうかが重要であること、等の諸点が明らかになった。 4. また調査の結果、運動の中核的価値は身体的な価値と表現することができることが明らかになった。さらに運動は組織というよりは個人を中心にして展開しており、そしてまた、運動の総体化をおしすすめていくためには、政党ごとに系列化されている運動の現状をのりこえる政治の要素が不可欠になることが明らかになった。
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