研究課題/領域番号 |
63301055
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
向山 宏 広島大学, 文学部, 教授 (00087818)
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研究分担者 |
槇原 茂 広島大学, 文学部, 助手 (00209412)
野嶌 一郎 姫路独協大学, 外国語学部, 講師 (00116641)
岡本 明 広島大学, 文学部, 助教授 (90025057)
山代 宏道 広島大学, 文学部, 助教授 (80113372)
佐藤 眞典 広島大学, 学校教育学部, 教授 (90033654)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1989年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1988年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | ポリス / ペルシァ帝国 / ロ-マ帝国 / ビザンツ帝国 / 十字軍 / 露士戦争 / ヨ-ロッパ諸国 / 国際関係 / 露土戦争 / ベルシア / 普遍平和 / エトルリア人 / ローマ共和政 / 英仏関係 |
研究概要 |
研究計画に従って、本年度は昨年度の研究成果を更に深めると共に、総合研究としての調整、取りまとめを行った。まず、西洋古代史においては向山、池田、宮地、堀井がア-ケイク期から古典期末までのペルシア・ギリシア関係を一連の異文化接触の推移として系統的に考察した。石川は共和政期におけるロ-マの文化や法におけるエトルリア、ギリシア、カルタゴの影響を考察し、豊田はロ-マ帝政期における伝統宗教政策とキリスト教の性格を論じ、そこからギリシア・ロ-マ的宗教心情とは異質のオリエント的宗教心情を明らかにした。 西洋中世史においては、橋本がアウストラシア書簡48通の分析を通じて、ゲルマン諸族とビザンチン宮廷との関係を対等性とビザンチン的国際秩序との併存であったとした。尾崎は十字軍遠征の経緯を辿りつつ、イスラム教徒やビザンチン・シリア・パレスチナのキリスト教徒との接触を通じて変貌する西欧社会の状況を明らかにし、山代はカンタベリ大司教とヨ-ク大司教との首位権論争を通じてイングランドと大陸、教皇庁との関係を考察している。兼平はアベラ-ルのシック・エト・ノン・メソッドというスコラ学の知的習慣がイスラム起源であることを明らかにし、西洋固有の思考様式へのイスラムの影響の深さを示唆した。佐藤は中世イタリアがベネツィアを通じて世界の接点になったことを明らかにした。 西洋近代では、尾高がキュチュク・カイナルシヤ条約(1774)の分析によってトルコとロシアの異文化性を、野嶌はイギリス・ピュ-リタン革命期におけるイングランドとスペインの異文化性を考察し、岡本は18世紀フランス政界におけるアメリカ世界観を、槇原は19世紀フランス農村と近代の出会いの状況を明らかにしてた。
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