研究課題/領域番号 |
63301056
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
望田 幸男 同志社大学, 文学部, 教授 (40066155)
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研究分担者 |
山田 史郎 同志社大学, アメリカ研究所, 専任講師 (30174717)
井上 雅夫 同志社大学, 文学部, 教授 (50097854)
大下 尚一 同志社大学, 文学部, 教授 (10066128)
永井 三明 同志社大学, 文学部, 教授 (60066058)
淺香 正 同志社大学, 文学部, 教授 (70066059)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1989年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1988年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | エリ-ト教育 / 民衆教育 / 社会上昇 / 古典語 / 実学 / 社会的成層構造 / 教養文化 / エリート教育 |
研究概要 |
1.まず時代別にいえば、古代に関してはロ-マの弁論術とギリシア都市国家における市民教育について研究され、修辞学と詩・文学の素養を身につけさすことが重視されたが、その目的を達成するためのアカデミ-と民間の教育施設が果たした役割の重要性が解明された。 2.中世に関しては教育・文化における聖書の意義および都市における市民の実学教育の比重の重さに着目し、エリ-ト教育における前者の、民衆教育における後者の重要性が解明された。 3.近世に関してはイタリア・ルネサンス期における貴族と市民それぞれにおける教養目録が吟味され、両者の異質性が解明された。 4.近代に関しては、イギリスについてパブリックスク-ルにおけるエリ-ト教育とともに、民衆の識字率が、ドイツについてはギムナジウムにおけるエリ-ト教育とともに、ジャ-ナリズムと民衆教育の関係が、さらに大学における歴史教育が、フランスについては教育におけるカトリック教会の役割および政府の教育政策の労働者への影響が、ロシアについては中等教員を事例として特有の語感をもつインテリゲンチャの形成が、アメリカについてはハイスク-ルと社会移動の関係、エリ-ト教育における私立学校アカデミ-の役割、プランタ-における周辺的ジェントルマン教育が、それぞれ解明された。 5.総じて時代・国すべてを網羅しえなかったとはいえ、歴史における教育の果たした役割ならびにそれの文化への影響について一定の解明をなしえ、今後は、この成果をもとに各時代・各国における教養文化の特質の研究にむかいたいと考えている。
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