研究課題/領域番号 |
63302032
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
堀内 和夫 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063403)
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研究分担者 |
松本 隆 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063767)
川上 博 徳島大学, 工学部, 教授 (60035631)
森 真作 慶應大学, 理工学部, 教授 (00051269)
上田 よし亮 (上田 〓亮) 京都大学, 工学部, 教授 (00025959)
古賀 利郎 九州大学, 工学部, 教授 (00037706)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1989年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1988年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 非線形回路 / カオス / カオス発生回路 / 分岐 / カオス回路の構成 / 工学におけるカオス / ストレンジアトラクタ / 大域的分岐構造 / ダブルスクロール / フラクタル圏境 / カオスの生成機構 / ヒステリシスカオス / 窓とデストロイヤ |
研究概要 |
本研究は非線形回路のカオスについて総合的な研究を行うのを目的として2年間に渡り行われたものである。以下、得られた実績を報告する。 1.非線形回路の解の定性的性質に関する研究 非線形抵抗回路の解の個数、解の大域的構成手法、拡張されたリエナ-ル系でのカオスの存在の必要条件等重要な性質、手法が明らかにされた。 2.非線形回路のストレンジアトラクタの普遍的性質・構造に関する研究 カオスを発生する非線形回路として、PLL(位相同期回路)を含む基本回路、拡張されたリエナ-ル方程式で記述される回路、区分線形ロ-レンツ回路、カスプ型拘束回路、ニュ-ラルタイプ発振回路等様々なものがあることを明らかにした。また、これらの回路のストレンジアトラクタの構造を余次元2の分岐理論やホモクリニック分岐における階層構造、ダフィング回路の大域的分岐構造等の立場から明らかにした。 3.非線形回路の構成に関する研究 離散力学系のカオスの性質を明らかにするとともに、区分線形回路等をもとに、カオス的な離散力学系を内包するカオス発生電気回路の統一的な構成手法を与えた。 4.非線形回路のカオスに関する公開の研究集会の開催 電子情報通信学会の非線形問題研究会と共催で、1989年1月24、25日に、公開の研究会を開催した。また、1989年11月20、21日に、非線形問題研究会及び回路とシステム研究会と共催で公開の研究会を開催した。両研究会ではそれぞれ8件、15件の研究発表と、2件ずつの招待講演を行い、物理・情報等のカオス研究者との交流を行った。 5.研究成果の配布 研究代表者を編集長として、電子情報通信学会の英文論文誌の平成2年6月号にEngineering Chaosという特集号を組み、本研究成果を広く世界に示す。この中で、工学におけるカオスに関する成果を公表し、さらに今後の重要な問題を招待論文の中でまとめた。
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