研究課題/領域番号 |
63302045
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・土質工学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
太田 秀樹 金沢大学, 工学部, 教授 (80026187)
|
研究分担者 |
沢田 純男 (財)大阪土質試験所, 研究員 (70187293)
深川 良一 愛媛大学, 工学部, 講師 (20127129)
西原 晃 福山大学, 工学部, 助教授 (90164574)
飯塚 敦 金沢大学, 工学部, 助手 (40184361)
矢富 盟祥 京都大学, 工学部, 助手 (90135541)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 弾・塑性理論 / せん断帯 / 分岐現象 / 有限(大)変形 / 粘性土 / すべり線 / 有限要素法 / 応力〜ひずみ関係 / 有限変形理論 / 共軸・非共軸 / 砂質土 / Ko圧密 / 数値解析 |
研究概要 |
地盤に局所載荷を行なうと、荷重に伴う変形の進行が地盤内の局所的なせん断ひずみの卓越を促し、その結果、せん断帯が生成する。せん断帯が顕在化すると、不連続なすべり線が形成され、このすべり線の発達につれて地盤は耐荷力を失い崩壊に至る。従来、この様な問題は、変形問題と安定・破壊問題とに個別に取り扱われていた。すなわち、変形問題には弾性解析・弾塑性解析、安定・破壊問題には極限つりあい・すべり線解析(特性曲線法)・極限解析(上下界定理)などが用いられている。境界値問題として取り扱う場合、変形問題は楕円型、安定・破壊問題は双曲型(放物型)の方程式系に支配されている。しかし、実際の現象は個別に現われるものでなく、連続的・遷移的に変化する。 本研究は、支配方程式の特性の理論的変化と、特性が変化(移行)したときに現われる物理的現象(せん断帯の生成など)に注目して、この変形と安定・破壊の問題を統一的・連続的に首尾一貫したかたちで取り扱う糸口を与えるものである。すなわち、有限変形弾塑性理論に立脚し、せん断帯の生成メカニズムを追跡してゆくことによって、個々の土要素はひずみ硬化しているのだが、全体として地盤にすべり線が入り破壊してゆく現象を解析する。この間、支配方程式は、はじめ楕円型、そのうち双曲型、最後に放物型へと構造が自動的に変化する。地盤が破壊時にたどる種々のプロセスが数学的な構造変化として示される点に理論上の特色がある。従来、変形には楕円型、安定・破壊には双曲型の支配方程式を用いて、別々に解析せざるを得なかったものが、統一的・連続的に取り扱えるようになる。
|