研究課題/領域番号 |
63304007
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
江口 吾朗 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (80022581)
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研究分担者 |
藤澤 肇 (藤沢 肇) 名古屋大学, 理学部, 教授 (60079689)
浅島 誠 横浜市立大学, 文理学部, 教授 (00090564)
竹市 雅俊 京都大学, 理学部, 教授 (00025454)
児玉 隆治 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (90161950)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
18,100千円 (直接経費: 18,100千円)
1990年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1989年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1988年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 形態形成制御因子 / 細胞接着 / 細胞認識 / 分化形質発現 / 分化形質転換 / パタ-ン形成 / 形態形成因子 / パターン形成 |
研究概要 |
本総合研究は、研究期間3か年の予定で昭和63年度に成立発足した。多細胞生物の組識や器官の形成を制御する各種因子を探索し、それを単離同定して細胞形態形成の制御機構の分子的基礎を確立するための道を開くことを最終的な目的とし、研究者相互間の有機的連携を維持すると共に、隨時実質的な共同研究を実施して、下記の成果を収めた。 1.従来ほとんど研究されなかった組織の修復再生の制御に関与する因子(分子量80ー180kDの糖蛋白質)を発見し、この因子が組織細胞の分子形質発現の安定化に深く関与していることを明らかにした。また、脊椎動物の色素上皮細胞のレンズ細胞への分化形質転換の制御因子として、6FGFを同定することに成功した(江口・児玉)。 2.個体形成の根幹をなす中胚葉誘導及び神経誘導の誘導物質として、はじめてアクチビンAを同定することに成功すると共に、神経誘導因子の受容体を認識する単クロ-ン抗体の作出に成功した(浅島・竹島)。 3.細胞接着分子カドヘリンの研究を著しく進展させ、各種のカドヘリン分子の質的および量的な制御が組織や器官の形成の基本的な過程であることを実験的に証明した(竹市)。 4.ニワトリ胚の肢芽の骨パタ-ンの決定に関与する因子(AVー1蛋白質)を発見し、約6万個体のニワトリ胚肢芽からこの因子を単離精製することに成功した(大椙)。 5.視神経回路の形成を導く因子(A5蛋白質)を単離・同定しその遺伝子構造及び機能の大要を明らかにすると共に、A5分子と拮抗的な作用を有すると想定されるB2分子を発見した(藤澤 肇)。 6.ヒドラの形態形成調節因子のアッセイ系を確立した(藤沢敏孝)。 このように本総合研究がかかげた研究目的は大略達成され、動物の細胞による高次の形態形成を研究するための新しい道が開かれた。
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