研究課題/領域番号 |
63304033
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学
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研究機関 | 金沢大学 (1989-1990) 大阪大学 (1988) |
研究代表者 |
永坂 鉄夫 (1989-1990) 金沢大学, 医学部, 教授 (80023646)
中山 昭雄 (1988) 大阪大学, 医学部, 教授 (80022763)
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研究分担者 |
村上 悳 山口大学, 医学部, 教授 (90040518)
堀 哲郎 九州大学, 医学部, 教授 (00022814)
入夾 正躬 (入来 正躬 / 入來 正躬) 山梨医科大学, 教授 (90072967)
森本 武利 京都府立医科大学, 教授 (30079694)
黒島 晨汎 旭川医科大学, 教授 (90002774)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
1990年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1989年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1988年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 体温調節 / 温度感受性ニュ-ロン / 視束前野 / 発熱 / 寒冷馴化 / 暑熱馴化 / 発汗 / 皮膚循環 / 温度感受性ニューロン / 運動 / 視束前野・前視床下部 |
研究概要 |
1.巣離視床下部ニュ-ロンによる温度受容機構を解析した。冷信号の収束を受けてふるえをセットする脳幹ニュ-ロン群が確認された。視床下部の温度ニュ-ロンが体温調節行動の動機づけ、報酬認知などの情報処理をもすることが示された。2.内困性発熱物質の作用発現の重要な脳の終板器管の血管内皮細胞に、ILー1などが実際にとり込まれることを確認した。発熱の急性相反応は血中の内困性発熱物質の標的細胞への直接作用によるが、視床下部ニュ-ロンを介して中枢性に調節されことも示された。3.視床下部温度中枢の1側加温により、その側の唾液分泌が増加したが、皮膚加温ではかかる偏側唾液分泌がない。皮膚からの温度情報は、統合された後唾液分泌に伝達されることが示された。情緒刺激に際し、発汗量の一過性増加に先行して鼓膜温が上昇した。星状神経節遮断によりその側の鼓膜温が低下(血流は増加)、偏側の脳障害患者ではその側の代謝が低く鼓膜温が低い。4.ヒトの頭皮・顔面の導出静脈血の頭蓋内への流入が選択的頭冷却機構に特に重要であることが示された。5.非温熱性ストレスと寒冷間に交叉適が成立し、それに褐色脂肪の熱産生の促進が関与する。暑熱時の皮膚血流調節には中心循環系からのフィ-ドバックが存在し、これが脱水時に高感度になる。暑熱時の運動で代謝抑制の存在、下垂体、甲状線ホルモンによる温度馴化時の代謝の変化、高体温、低体温時の血液と細胞内外K^+の変化と体温調節系への修飾などが明らかにされた。暑熱下の運動でおこるATの変化の原困について明らかにされた。6.急性暑熱負荷後各種臓器の細胞内にヒ-トショック蛋白(HSP)が形成されるがナキウサギにはその形成がない。その他HSPと暑熱耐性の関わりが明らかにされた。免疫監視機構の主役であるNK細胞の温度依存性が検討され、NK細胞活性はT細胞と異なり、36ー38゚Cで最も高いことが示された。
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