研究課題/領域番号 |
63304040
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
山本 俊一 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (00009870)
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研究分担者 |
田島 和雄 愛知県がんセンター研究所, 部長 (30150212)
清水 弘之 岐阜大学, 医学部, 教授 (90073139)
河内 卓 埼玉県戸田, 蔵保健所, 所長 (80076968)
安西 定 昭和大学, 医学部, 教授 (30150642)
稲葉 裕 順天堂大学, 医学部, 教授 (30010094)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 予防医学 / 倫理問題 / 人権擁護 / 疫学研究 / インフォ-ムドコンセント / 倫理 / 疫学調査 / 予防活動 / 医学教育 / 健康診断 / 予防接種 / がん予防 |
研究概要 |
予防医学の分野でとりあげられる倫理問題を整理し、基本的な見解とともに研究と実践の基準となる倫理ガイドラインの作成を目的に研究班が組織された。これまであまりとり上げられたことのない分野だけに、この3年間では殆ど倫理問題の事例を扱うことに費やされ、基本的な見解のコンセンスを得ることはできなかった。従って、ガイドラインも時基尚早ということで作成しなかった。得られた成果のうち主要な点を以下に列拳する。 1.わが国の行政での予防医学への対応を総覧し、時代と共に変わってきた倫理観を整理した。特に集団重視から個人尊重へと変化してきていることは確実であるが、なお西欧の倫理観との隔たりのあることが指摘された。 2.人権擁護と予防医学研究の推進、特に対策の立案とその評価には、予盾する点が多く、その対応への見解にはまだ討議が必要とされる。日本におけるインフォ-ムドコンセントの理解については、さらに詳細な研究が必要と思われる。 3.予防施策を強制型と任意型に分類し、幾つかの対象疾患について、倫理問題の相対的な判断基準の提示を試みた。 4.衛生・公衆衛生教育協議会の会員を対象として、この問題についての意識調査を郵送法により実施した。約150人の回答者(対象の約80%)のうち、予防医学の研究を計画の段階で取りやめた経験を持つ者が40%、研究の進行中に抗議や反対を受けた経験を持つ者が30%であった。また既存デ-タを入手する場合の倫理問題を54%が、個人情報を入手する場合の倫理問題を50%が経験していた。
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