研究課題/領域番号 |
63304051
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加藤 ひろし (加藤 熈 / 加藤 〓) 北海道大学, 歯学部, 教授 (60001020)
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研究分担者 |
内山 洋一 北海道大学, 歯学部, 教授 (40005020)
原 耕二 新潟大学, 歯学部, 教授 (20018419)
石岡 靖 新潟大学, 歯学部, 教授 (50018412)
池田 克己 明海大学, 歯学部, 教授 (50049350)
青野 正男 九州大学, 歯学部, 教授 (70037498)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1989年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1988年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 歯周疾患 / 咬合異常 / ブラキシズム / 咬合性外傷 / 咬合調整 |
研究概要 |
本研究によって概略次のような成果が得られた。I.歯周組織に生じる咬合性外傷の生物学的な解明: (1)実験的にウサギに咬合性外傷を起こし局所から分離した活性物質は、多核白血球の機能を増強または抑制し、抑制因子は分子量1万以下の蛋白と推測された。 (2)ラットに咬合性外傷を起こすと接合上皮の細胞間空隙が拡張し、LPSを局所塗布すると破骨細胞、骨吸収とも増加し、インドメタシン投与により抑制された。 (3)歯根膜にXII型コラ-ゲンが存在することを示すとともに、垂直性骨欠損などの組織再建に応用可能な新しい強化コラ-ゲン膜の作製と骨形成因子(BMP)の精製に成功した。 II.咬合異常に関連する機能および非機能的顎運動の解明: (1)正常者では第一大臼歯の咬合面形態は、機能時作業側では上下の歯が適度に離開するよう顎運動に関与し、平行側は関与しなかった。 (2)睡眠中の顎運動は睡眠深度2とSREM期に多く、覚醒に近いstage 1では少なかった。 (3)早期接触のある者は、初発咬合滑走時間が長く、silent periodの出現は少なかった。一方夜間の顎運動・筋活動などをテレメ-タ-で記録した結果、grindingの自覚の有無による差はなく、4つのタイプに分類できた。 III.歯周病患者の咬合異常の診査・診断および治療法の検討: (1)歯周炎患者をK6システムで咬合診査すると、終末閉口路の最大速度の低下、運動路のふらつき、咬しめ時の筋活動電圧の低下がみられた。 (2)動揺歯を持つ者は咬合音持続時間は長く治療により改善し、打診音持続時間は組織破壊度と相関性が見られた。 (3)咬合調整の効果を画像解析した結果、作業側の歯の接触の変化量、左右差、不規則な接触とも減少した。 (4)臼歯の咬合性外傷の治療に、上顎犬歯舌面に人工材料で誘導面を付与する方法が有効であった。 (5)Burxismの客観的診断法として、患者が自宅で睡眠中の筋活動と咬合接触などを記録し、病院で分析するシステムが開発された。
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