研究課題/領域番号 |
63308017
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高久 史麿 東京大学, 医学部(病), 教授 (40048955)
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研究分担者 |
外山 圭助 東京医科大学, 医学部(病), 教授 (00051293)
溝口 秀昭 東京女子医科大学, 医学部(病), 教授 (70049021)
平嶋 邦猛 埼玉医科大学, 医学部(病), 教授 (00165169)
三浦 恭定 自治医科大学, 医学部(病), 教授 (60048965)
内野 治人 京都大学, 医学部(病), 教授 (40034615)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1988年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 造血因子 / 分化 / 増殖 / コロニー刺激因子 |
研究概要 |
血液細胞の分化と増殖に関連する分野の研究は、各種血液疾患の病態の解明や適切な治療法の確立のために極めて重要な位置を占めている。本研究では「血球分化の調節」として将来「重点領域研究」として発展させることを踏まえた上で、全国の血液学専門家の間で最新の知見を報告し、討議を行なった。 1.基礎的研究では、我が国で活発に研究が進められているGI因子や赤芽球分化因子、IL-6などの新しい血球分化因子の血液細胞の分化、増殖に及ぼす影響について報告された。また、これまで研究が比較的困難であった巨核球の増殖、分化機構についても研究が進められ、エリスロポエチンやIL-3などの造血因子の作用が報告された。ウィルスによる血球細胞の分化、増殖については、HTLV-1,HIVを中心に研究成果が報告された。 2.臨床的分野では、すでに臨床応用が進められているエリスロポエチンやG-CSF,GM-CSFなどの造血因子の各種血液疾患に対する有効性について検討がなされた。エリスロポエチンに関しては腎不全の症例における有効性や、さらに腎不全患者の骨髄レベルでの効果について詳細な検討がなされた。また、一部の再生不良性貧血や骨髄異形成症候群においてもエリスロポエチンが有効であることが示された。G-CSFに関しては、化学療法の白血球減少症に有効であることはすでに報告されているが、再生不良性貧血や骨髄異形成症候群、あるいは慢性もしくは周期性好中球減少症などにも有効で、感染の合併を予防するなどの効果があることが明らかとなった。また骨髄異形成症候群については、G-CSFの異形細胞に対する分化促進作用について細胞遺伝子レベルでの興味ある報告がなされ、今後の研究の進展が期待された。
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