研究課題/領域番号 |
63420022
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
難波 進 大阪大学, 極限物質研究センター, 教授 (70029370)
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研究分担者 |
弓場 愛彦 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (30144447)
高井 幹夫 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (90142306)
蒲生 健次 大阪大学, 基礎工学部 (70029445)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
27,900千円 (直接経費: 27,900千円)
1989年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1988年度: 24,800千円 (直接経費: 24,800千円)
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キーワード | ナノメ-トル加工 / メゾスコピック現象 / 量子干渉効果 / 量子細線 / バリスティック伝導 / ナノメートル加工 / アハラノフ / ボーム効果 / 電子波エレクトロニクス |
研究概要 |
例えば、長さ1μm、断面積0.1×0.1μmの量子細線は、電子の非弾性散乱長や平均自由行程以下の大きさであり、さらに細線中に含まれるキャリヤ数は僅か10^3のオ-ダ-となる。したがってこの中を伝わる電子波の単色性が高く、また細線中をコヒ-レンスを失う事なく伝わるため、量子干渉効果が顕著となる。これは“メゾスコピック"物理と呼ばれる新しい物理学の一分野となりつつある。同時に新しい量子効果デバイスへの応用からも興味が持たれる。本研究は、このようなメゾスコピックな極微構造半導体中で起こる。種々の電子波の干渉についてその基礎特性を調べ、新しい量子効果デバイスへの応用の可能性を探索することを目的として行なった。本年度の研究実績はまとめると次のようである。1.低エネルギ-集束および未集束イオンビ-ムによる加工損傷の評価を行なった。この結果、低損傷エッチングができることおよびヘテロ構造への集束イオンビ-ムによるマスクレスド-ピングが量子構造素子の製作プロセスとして有望であることを示した。2.イオンシリング法および反応性イオンエッチング法について量子構造素子製作プロセスとしての得失を量子干渉効果を測定して比較した。その結果反応性イオンエッチングが優れている事を示した。その結果、曲がり抵抗および負抵抗があらわれる事を見出した。またバリスティック伝導の起こる特性長は、弾性散乱長より短い事を示した。4.加工形状、加工損傷の電子波伝播特性に及ぼす影響を調べた。またサイドゲ-ト構造FETを考案、試作して電子波伝播の外部制御の可能性を示した。
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