配分額 *注記 |
20,600千円 (直接経費: 20,600千円)
1990年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1989年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1988年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
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研究概要 |
1 高温超伝導体123相のフラックス成長 (1)希土類元素の部分を変え(Nd,Eu,Gd,Dy,Er,等),自己フラックス法で徐冷により単結晶を育成した。CuOとBaOの比を変えて試みたが,大差なかった。 (2)123相は酸素不足の単結晶となり易い。そこで,CrO_3の融体中に結晶を保つことで酸化を促進する方法を開発した。この処置により,Tcにバラツキがあったものを,全てTcが90K前後に向上させることができた。この処置により,超伝導体の任意の部分を高Tc化させ得る。単結晶のみでなく,多結晶,薄膜にも適用できることは注目に値する。 (3)光集中炉により,溶媒移動法(TSFZ)で123相とB^-_1系単結晶の大型結晶の育成を試みたが,いずれも数個の単結晶の集合体となり,良質大型晶を得ることができなかった。溶媒移動速度を1^<mm>/h程度よりも小さくする必要があると思われる。 2 液相エピタキシ-法によるB^-_1系単結晶厚膜の育成を,MgO基板上で行った。ヌレはかなり良好だが,結晶方位が乱れ,エピタキシ-効果を発揮させ得なかった。 3 Bi系高温相(110K相)の高温溶液成長を目指し,110K相と共存すると思われる溶液の温度と組成の幅を,その場観察によって測定した。端成分にはBi_2(SrCa)O_4と(SrCa)CuO_2をとり,擬二元系状態図を作成した。電気抵抗の測定から,110K相の在存を確認した。これと共存する溶液の温度幅は875℃ー865℃の間の10℃であった。80K相と共存する液は865℃ー835℃の30℃の温度幅をもつ。酸素分圧と包晶温度とは比例関係にある 4 光学的手法により,成長,溶呼,相変態の諸過程を調べた。位相差顕微鏡により,偏光にわずらわされない表面観察法を確立した。
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