研究課題/領域番号 |
63440011
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
蚕糸学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川瀬 茂実 名古屋大学, 農学部, 教授 (90023382)
|
研究分担者 |
佐々木 卓治 名古屋大学, 農学部, 助手 (20023492)
柳沼 利信 名古屋大学, 農学部, 助手 (60135332)
小林 廸弘 (小林 迪弘) 名古屋大学, 農学部, 助手 (60111837)
山下 興臣 (山下 興亜) 名古屋大学, 農学部, 助教授 (50023411)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
32,200千円 (直接経費: 32,200千円)
1989年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1988年度: 22,600千円 (直接経費: 22,600千円)
|
キーワード | 家蚕 / 伝染性軟化病ウイルス / 核多角体病ウイルス / 細胞質多角体病ウイルス / 濃核病ウイルス / モノクロ-ナル抗体 / グアニジン / 物理地図 / トレハラ-ゼ / ペプチドマッピング / モノクローナル抗体 |
研究概要 |
伝染性軟化病ウイルス(IFV)については、その増殖の機構を^<35>Sメチオニンを用いた無細胞たんぱく質合成系で調査した。IFVの場合は、脊椎動物のピコルナウイルスの場合と異なり、VPOからVP1とVP4がプロセスされることが判明した。また、グアニジン(GH)によるIFVの増殖抑制機構として、ウイルス特異的mRNAの合成の抑制と、それにともなうウイルス特異的ポリペプチドの翻訳不能が主因であること、さらにたんぱくと種酸のアセンブリ-が抑制されることを明らかにした。 細胞質多角体病ウイルス(CPV)に関してはCPV感染蚕の中腸における炭水化物代謝に関与する数種の酵素活性の変動を健康蚕のそれらと比較し、エネルギ-像との関連から増殖機構がかなり解明された。また、高温によるCPV増殖の抑制についても若干の知見が得られた。 濃核病ウイルス(DNV)については、DNV-1(伊那株)のゲノムの全塩基配列の解析に成功し、その末端構造の調査から、DNV-1の複製がaolino associatec Virus(AAV)のそれに近似していること、しかし若干の相違があることを明らかにした。また、DNV-2については、2種のDNAのお互いの関係をそれぞれの物理地図を作製して比較し、両者のDNAの末端部分が共通であること、このことからウイルスの分類上新しいグル-プに局する可能性を示唆した。また、DNV-2感染蚕の高温による発病抑制を分子レベルで調査し、高温によりウイルスたんぱくの蓄積が阻害されることを見出した。 核多角体病ウイルス(NPV)に関しては、そのDNAの物理地図の作製とモノクロ-ナル抗体の作製に成功し、また栖成たんぱくについても若干の知見が得られた。また蛹の遊離腹部にNPVを注射することによって、増殖の機構を追究した。一方、培養細胞にNPVを感染させる場合、蚕の体液成分の添加が増殖を促進することを見出した。
|