研究課題/領域番号 |
63440012
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩坪 五郎 (1989) 京都大学, 農学部, 教授 (00026395)
堤 利夫 (1988) 京都大学, 農学部, 教授 (80026393)
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研究分担者 |
玉井 重信 鳥取大学, 農学部, 助教授 (60026606)
鈴木 雅一 京都大学, 農学部, 助手 (10144346)
福島 義宏 (福嶌 義宏) 京都大学, 農学部, 助教授 (00026402)
武田 博清 京都大学, 農学部, 助教授 (60109048)
堤 利夫 京都大学, 農学部, 名誉教授 (80026393)
岩坪 五郎 京都大学, 農学部, 助教授 (00026395)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1989年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1988年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 森林の自己施肥 / 内部循環 / 養分 / チッソ / リタ-の分解 / スギ / ヒノキ / 無機化量 / スギ人工林 / ヒノキ人工林 / チッソの無機化 / 土壌呼吸 / リタ-量 / 土壌条件 / スギとヒノキの人工林 / 落葉落枝量 / 養分動態 / 物質循環 / 炭素 / 落葉の分解 |
研究概要 |
森林の一次生産は、その養分を毎年林地に供給される落葉落枝といったリタ-の分解に大きく依存している。そうしたリタ-による養分の放出、林木による再吸収の過程は、森林生態系の内部循環と呼ばれており、林学では古くから、林木の自己施肥機能として知られている。林木の自己施肥機能の林木の生育への効果は、林木の種類、生育している土壌条件に対応して異なることが予想される。 本研究は、調査地を京都市初外のスギ、ヒノキ人工林に設定し、次の5項目から、林木の自己施肥機能について検討を行った。 1.林地とのリタ-の年内供給費を、スギ、ヒノキ人工林において測定した。リタ-供給費は年内でhaあたり、スギ15年生林で3.3t、ヒノキ15年生林分で4.6t、ヒノキ45年生林で5.5tと、ヒノキ林で多い傾向が示された。 2.スギ、ヒノキ林において樹冠部の針葉の養分の動態を調べ、葉が主要な養分の貯蔵庫であることが示された。 3.スギ、ヒノキ人工林において2年間にわたり土壌呼吸量の測定を行った結果、土壌呼吸量は、樹種や林齢より土壌条件に依存しており、スギ林で高い傾向を示した。 4.スギ、ヒノキ人工林での無機能チッソの生成量は、スギ林でヒノキ林より明らかに多いことが示された。 5.スギ、ヒノキ人工林でのリタ-分解の実験から、リタ-からの養分放出の様式が、大きく土壌の養分条件に依存することが示された。 以上の結果から、森林における林木の自己施肥の効果は、林木の生育している土壌条件に依存しており、土壌条件の好適化とともに自己施肥の機能の養分供給への重要性が低下することが示された。
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