研究課題/領域番号 |
63440017
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
戸尾 祺明彦 北海道大学, 獣医学部, 教授 (70001526)
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研究分担者 |
安田 準 北海道大学, 獣医学部, 助手 (20142705)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
22,400千円 (直接経費: 22,400千円)
1990年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1988年度: 16,300千円 (直接経費: 16,300千円)
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キーワード | 超音波診断 / 臓器血流 / ドプラ法 / 牛心臓疾 / 牛心臓病 |
研究概要 |
昭和63年〜平成2年度を研究期間とする本研究の最終年度に当り、研究成果を総括し成果報告書としてとりまとめたものの概要は次のごとくである。 1.先づ蔵器血流情報取得手段についと総覧を試み、その中で獣医学臨床に応用可能な手法として超音波パルスドプラ法が唯一のものであることを明らかにするとともに、牛におけるこの種の血流情報は皆無に近く情報手得の手法の開発の必要性についてのべた。 2.初年度においては、超音波診断装置とその整備および操作の習熟に費すとともに、どの蔵器で血流動態が把握出来るのかの基礎的検討を行った。その結果子牛では通常の右腎を抽出する部位での体表走査で腎門部に流入する動脈が腎蔵に入った部位で血流情報が不安定ながら取得出来ることが判明した。また肝蔵では門脈の第1分岐部および肝内静脈で、さらに心蔵では四腔何れの部位でも観察が可能であった。 3.研究2年度においては、追加された探触子を加えて、HgCl_2投与による腎障害を作出した子牛についと、経時的に主として腎門部動脈の血流情報を得た。断層像では、糸球体障害を示唆するものの血流速度では経過とともに増大するものや変化を示さないものなど一定しなかった。これは腎動脈のドプラ信号を安定的に取得出来ないことも一因であるが、蔵器障害の程度を血流動態面から判定する困難性が示唆された。 4.最終年度では、牛の拡張形心筋症とゆうぜい性心内膜炎についてみた。何れも高度のラフ血肝を示し肝静脈の拡張がみられ静脈血流は大きく変動した。これらのことから心蔵に起因するラフ血は静脈系の血流動態に大きく影響し右室負荷の程度を肝静脈の血流動態の流動態で早期に診断し得る可能性を示唆し臨床応用に耐えると判断された。 以上牛の臓器血流情報手得には尚手法を含めた検討の必要がある。
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