研究課題/領域番号 |
63440022
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
栗山 煕 九州大学, 医学部, 教授 (40037495)
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研究分担者 |
伊藤 猛雄 九州大学, 医学部, 講師 (70159888)
北村 憲司 九州大学, 医学部, 講師 (30112345)
伊東 祐之 九州大学, 医学部, 助教授 (80037506)
鈴木 光 九州大学, 医学部, 講師 (80037548)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
27,800千円 (直接経費: 27,800千円)
1989年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1988年度: 22,100千円 (直接経費: 22,100千円)
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キーワード | K開口薬 / ニコランジル / ピナシジル / クロマカリン / Ca依存性Kチャネル / ATP感受性Kチャネル / 抗狭心症作用薬 / 抗高血圧作用薬 / 抗狭心症薬 / 新高血圧治療薬 / ピナシディル / Kチャネル開口薬 / パッチ電位記録法 / Kchannel opener / Ca依存性ー非依存性Kchannel / ニコランヂル / 電位固定法 / パッチ固定法 / 血管平滑筋膜電気現象 / Kー依存性膜過分極 |
研究概要 |
近年新しい抗狭心症薬や抗高血圧薬としてニコランジル(nicorandil)、クロマカリン(cromakalim)およびピナシジル(pinacidil)が報告され、これらの薬物はK開口薬(K channel opener)と総称され、Kイオン透過を増加しその結果膜の過分極をもたらし、筋弛緩により血管を拡張する作用があるとされていたが、その作用機序は詳細に研究されてなかったので、我々は電位固定法やパッチ固定法によって単離血管平滑筋を用いて研究した。また微小電極法をも併用した。Nicorandil,cromakalim,pinacidilは共に濃度依存性に膜を過分極し、Kイオン透過性を促進した。また静脈系で動脈系よりも強くかつ長い経過の過分極を示した。電位固定法によってこれらの薬物の効果を観察するといづれの薬物も濃度依存性に外向き電流を発生し、この電流はテトラエチルアンモニュウム(TEA)では僅かに抑性され4ーアミノピリジン(4ーAP)で著明に抑制された。電流ー電圧曲線を薬物投与前と投与後で比較すると両曲線はK平衡電位の近くで交差した。パッチ固定法で細胞内Caに依存する大小二つのK電流が記録された(280pSと30pS)。TEAは大きな振幅をもつK電流をより著明に抑制し、4ーAPは小さなK電流を著明に抑制した。またATPは小さな振幅をもつK電流を濃度依存性に抑制し、グリベンクラミドもこの小さなK電流を選択的に抑制した。Nicorandil,cromakalimとpinacidilはいづれも小さな振幅をもつK電流(Ca依存性ATP感受性ーグリベンクラミド感受性K電流)に作用することが明らかになった。このK電流の開口確率の増加と開口時間の延長がK開口薬の作用であると決論した。さらにnicorandilはニトロ化合物としてcyclic GMPを産生し、cromakalimは電位依存性Caチャネルを抑制し、pinacidilは1P_3の産生を抑制することも抗狭心症および抗高血圧作用薬としての作用に関与していることが明らかになった。
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