配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1988年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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研究概要 |
グリ-ンランドエスキモ-人には,動脈硬化症のみならずリウマチ様関節炎,乾癬等の炎症性及び自己免疫性の〓〓率が少ないことより,疫等が多食する魚脂多価不飽和脂肪酸就中エイコサペンタエン酸(EPA)に抗炎症免疫調節作用があることが考えられ,我々は基礎的及び臨床性研究を施行したのでここにその綜括を記述する。 1)EDAの抗炎症疫調節作用に関する基礎的研究 精製EPAを投与したラットより得られた脾細胞でのLTB_+産生とNaturalkiller cell (NKC)活性が低下しており,LTB_4の外因性添加によりNKC活性の回復がみられた。AA由来のLTB_4とEPA由来のLTB_5のNKC活性とサイトカイン産生能を比較するとLTB_5の力価はLTB_4より非常に多く,これはLTB_5の細胞膜受容体結合能及びLa^<++>動員能が弱いことによると考えられた。モルモットにカラニゲン誘発性多発性潰瘍性大腸炎を遠起させるとPGE_1してB_4の産生能の之進がみられるが,EPAを投与するとこれらエイコサノイド産生抑制と共に実験的潰瘍性大腸等炎の発症を抑制された。 2)EPAの抗炎症免疫調節作用に関する臨床的研究 潰瘍性大腸炎やクロ-ン病では,ILー1β,ILー2及びILー6等の産生〓進が末梢単核球でみられ,これらサイトカイン産生と病態の進展に密接な関係があることが推測された。乾癬の患者にEPAを投与すると,患者の末梢単核球でのLTB_4産生総の低下と共に皮フ症状の改善がみられた。 以上に述べた如く,EPAには抗炎症免疫調節作用がない。自己免疫性慢性炎症疫〓の治療にも有用である可能性を強く示唆する成績が得られた。
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