研究課題/領域番号 |
63440072
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 不二男 大阪大学, 歯学部, 教授 (40028717)
|
研究分担者 |
浅田 彬 大阪大学, 歯学部, 講師 (50028734)
加藤 幸夫 広島大学, 歯学部, 教授 (10112062)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
29,700千円 (直接経費: 29,700千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1988年度: 16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
|
キーワード | 下顎頭軟骨 / 器官培養 / 成長因子 / TGFーβ / FGF / コシドロモジュリン / 関節軟骨 / コンドロモジュリン / 軟骨 / 関節 / 成長 / 老化 / 下顎頭 / アルカリホスファターゼ |
研究概要 |
軟骨の老化や成長には既知のホルモンなどのSystemic factorの他に軟骨や骨などの局所で産生され直ちに周辺の組織に影響を及ぼすLocal factorによって調節されている。既に我々は下顎頭軟骨細胞に対するTGFβおよびFGFが軟骨細胞の増殖を促進するものの最終分化を抑制することを明らかにした。さらに副甲状腺ホルモンがインシュリン様成長因子ー1(IGFーI)の産生を用量依存性に促進することを明らかにした。またインタ-ロイキンー1βが軟骨の基質を破壊するのみならず軟骨細胞の最終分化能を抑制して石灰化障害をもたらすことを示した。またウシ胎仔軟骨より軟骨細胞自身の増殖と分化を促進するペプチド群を精製してこれを軟骨由来因子(CDF)と命名した。その後CDFと線維芽細胞成長因子(FGF)を共存させると軟骨細胞のDNA合成が相乗的に促進されることを報告した。また、我々は2kgのウシ胎仔骨端軟骨(下顎頭軟骨を含む)より50μgの活性因子を完全精製することに成功し、これをコンドロモジュリンーI(ChMーI)と命明した。ChMーIはSDSーPAGEで分子量が約25kDの幅広いバンドを示すヘパリン親和性の糖蛋白質である。精製したChMーIのN末端28残基とリジル・エンドペプチダ-ゼ消化断片の21残基のアミノ酸配列を基にしてウシ胎仔骨端軟骨λgt10cDNAライブラリ-からChMーI前駆体のcDNAをクロ-ニングした。成熟ChMーIは121個のアミノ酸から成り、N末端から9番目と22番目のThrおよび30番目のAsnに糖鎖がOーグリコシドおよびNーグリコシドとして結合している。成熟ChMーIのN末端側にはArgーGluーArgーArgのプロセッシング・シグナルが隣接しているので、ChMーI前駆体が膜に組み込まれた後に、成熟ChMーIがマトリックス中に切り出されるものと思われる。成長軟骨細胞培養系にChMーIを添加するとDNA合成およびプロテオグリカン合成が促進される。ChMーIのような局所因子が下顎頭軟骨などの成長と老化に重要な役割を演じているものと考えられる。
|