研究課題/領域番号 |
63450079
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済事情・政策学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
保母 武彦 島根大学, 法文学部, 教授 (70127497)
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研究分担者 |
内藤 正中 島根大学, 法文学部, 教授 (90032416)
井口 隆史 島根大学, 農学部, 教授 (70032604)
木村 隆之 島根大学, 法文学部, 教授 (80108779)
野田 公夫 島根大学, 農学部, 助教授 (30156202)
渡部 晴基 島根大学, 農学部, 助教授 (10032559)
松野 光伸 島根大学, 法文学部, 助教授 (40135893)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 高齢化社会 / 地域産業構造 / 過疎 / 技術革新 / 就業構造 / 地域資源活用型産業 / 内発的発展 / 農業の公益性 / 産業構造 / 雇用構造 / 地域経済 / 経済構造 / 東京一極集中 |
研究概要 |
全国平均より約15年高齢化が先行する島根県を主な対象として、産業構造の変化と高齢化との相互関係を実証的に分析した。諸統計及び関連資料の解析、並びに同県下の個別企業・業界からの聴き取り調査により、労働力再生産構造の面にあらわれた高齢化社会の進展が地域の産業構造に与えるインパクトを明らかにすることができた。従来の産業構造論は、農村部から継続的に労働力が供給されてきた都市部を表象としたことから、労働力供給側の変化を十分に理論体系に組み込んでこなかった。今回の研究においては、地域産業構造の変化が地域社会の高齢化を伴った過程の解明とともに、高齢化が、産業・企業の技術革新・情報化等に障害を生み出している実態をも明らかにしえた。 当該研究により得られた知見は、次のようである。 1.第1次産業の比重が大きい地域では、第1次産業就業者の減少を伴う「産業構造の高度化」政策は、雇用・就業機会の減少から、若年労働力の域外流出、地域社会の高齢化の原因ともなる。従って、地域社会維持のためには、農林業の再評価が欠かせない。 2.技術革新・情報化の進展は、個々の企業現場において、高齢化との矛盾を生んでいる。就業者の高齢化が現行の技術革新競争から取り残される企業を生む一方で、技術革新の導入が高年齢者の就業機会の幅を狭めているケ-スもある。社会の高齢化を視野に入れた技術革新のあり方が問われだしている。 3.今後の地方の政策体系として、農業・農村の公益的機能を維持する産業構造政策が必要である。そのための財政政策の確立が求められている。
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