研究課題/領域番号 |
63460026
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長沢 博 筑波大学, 物理学系, 教授 (90013482)
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研究分担者 |
高田 慧 筑波大学, 物理学系, 教授 (10015779)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | バナジュウム酸化物導体 / 磁気共鳴 / 空胴摂動法 / バイポ-ラロン / エキシトニック超伝導 / 二次元三角格子 / スピネル相酸化物 / 金属-非金属転移 / 空胴振動法 / バイポ-ラロ-ン / (マイクロ波)空胴摂動法 / 酸化物セラミックス導体 / 2次元バナジュウム酸化物導体 |
研究概要 |
バナジュウム酸化物セラミックス系で未知の特徴を示す物質を開発するべく研究を行なった。現在まで得られた結果は下記の二項目である。 1.マイクロ波による高感度超伝導等相転移検出装置の開発 9GH_2の高周波磁化率を高感度で測定する装置を作製した。特に超伝導体Bi-Sr-Ca-Cn-O系で超伝導遷移におけるマイスナ-磁化率及びその磁場依存性を測定した。その結果、この系のHcは今までの報告例よりも大きいという結果を得た。又この装置を用いて、CuVO_3、BiVO_4等で未発見の相転移の存在を明らかにした。 2.バナジュウム酸化物セラミックス系での新超伝導物質の探索 (i)擬一次元系 Littleの提唱したエキシトニック超伝導の可能性を探る物質系として、Cu_<2+x>V_4O_<11>系を開発した。この系では、Cuイオンが一次元配列をして金属鎖を作ること。V_4O_<11>の格子ではV(2)とV(3)位置にのみ3d電子が占有して電子の偏極が存在することを磁気共鳴により明らかにした。しかしこの系は一次元性が強く「Anderson局在」のため超伝導は実現しなかった。 高密度バイポ-ラロン系として、PbxV_2O_5、Tl_<0.5>V_2O_5等についても研究を行なった。 (ii)二次元系 SrV_3O_7系、Cu_5V_2O_<10>系、及び三角格子積層構造をもつLiMO_2(M=V、Cr、Co、Ni)について研究した。 (iii)三次元系 スピネル相LixZn_<1-x>V_2O_4について、磁性と金属-非金属遷移の機構をNMRを用いて研究し、3d電子の状態が近接の陽イオンの配置により大きな影響をうけることを明らかにした。
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