配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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研究概要 |
本課題名で3年間行った研究は大別して3つの項目に分けることができる。以下各項目毎に成果の概要を記す。 1.既存の海洋資料に対する解析 日本海洋情報センタ-,東京都水試犬島分場,小笠原水産センタ-の所有する関連海域の資料を収集し,亜熱帯モ-ド水を対象とし多方面からの解析を行った。その結果,亜熱帯モ-ド水は冬季の対流混合により黒潮続流域で形成されること,季節の進行とともに黒潮再循環系により日本南方に移動することが分かった。この再循環系は,黒潮の蛇行,非蛇行によってその構造を大きく変えることも分かった。即ち,蛇行時は再循環系は蛇行の峰を挾み東西に2つ出来るが,非蛇行時は東西に長い1つの循環となる。従って,蛇行時には亜熱帯モ-ド水は日本南方への侵入がない。137^゚E断面資料からも確認された。 2.黒潮のXBTモニタリングと観測船による亜熱帯モ-ド水の観測 研究初年度以来,小笠原海運(株)所属の「おがさわら丸」を用いて原則として2カ月に1度のXBTモニタリングを行った。全部で15回に及ぶ。また,淡青丸・白鳳丸・望星丸などの研究観測船を利用し,本州南方海域の混合層や亜熱帯モ-ド水の分布の観測を行った。合計6回に及ぶ。これらの我々自身による観測資料においても,1項に述べた既存資料の解析で得た描像を支持する結果を得た。また,この資料に黒潮の蛇行の峰から表層の暖水が南方にバ-ストしている現象が観測された。NOAA衛星熱赤外画像とともに解析した。 3.XBT水深算出式の再検討 2項に述ベた黒潮モニタリングの精度を高める為,XBT水深算出式をこの間蓄積してきたCTDーXBT比較実験資料を用いて再検討した。その結果,メ-カ堤出の式は落下速度が過小評価である事を示した。
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