研究課題/領域番号 |
63460044
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
気象・海洋・陸水学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
住 明正 東京大学, 理学部, 助教授 (10179294)
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研究分担者 |
新田 勍 気象庁, 長期予報課, 予報官 (00014762)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1989年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 木星型水惑星 / 積雲群の組織化 / 赤道波 / 数値実験 / 木星型水惑星モデル |
研究概要 |
全球が温度一定の海で被われた場合(木星型水惑星モデル)の湿潤対流について、そのパラメ-タ-依存性を調べる数値実験を行った。 今年度は、前年度の研究で発見された赤道付近での降水(以下積雲活動と呼ぶ)域の組織化に注目することにし、海面水温と地球の自転速度をパラメ-タ-とする長時間積分を行った。力学的条件を固定するために、全球平均での温度成層構造は時間的に変化しないものとして海面水温とともに外部的に与えた。また、積雲群の組織化は数値モデルの分解能に大きく依存するために、荒い分解能モデル(T21)と高分解能モデル(T42)での実験を同時に行い結果に対する信頼性の向上をはかった。 数値計算によって得られた赤道域での積雲活動に関する特徴は次のようにまとめられる。 1.赤道域での積雲活動は、平均的には、赤道上で極小、赤道をはさんで両半球対称に緯度10度付近に極大をもち、東西には一様に分布する傾向がある。赤道をはさんでの活動極大域の緯度は自転速度によって決っている。自転速度の増大とともにその緯度は赤道に近付く。2.海面からの蒸発量が多い(高温海面水温)場合は、積雲活動の強さは抑制されるが、分布は一様になる。3.蒸発量が一定の値より小さくなる(低温海面水温)と、降水域は少数の活動領域に組織化される。その領域は東進する。4.積雲活動の組織化の形態は個々の積雲活動域での降水量(すなわち大気運動に対する加熱率)が大きさによって決定される。加熱率が大きいと、亜熱帯に中心を持つ渦モ-ド(Rossbyモ-ド)が強くなり、西進する赤道対称な降水帯を作る。加熱率が小さいと、赤道上に存在する発散モ-ド(Kelvinモ-ド)が強くなり、東進する赤道に中心を持つ降水域を作る。
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