研究課題/領域番号 |
63460051
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
上野 宏共 鹿児島大学, 教養部, 教授 (50004354)
|
研究分担者 |
志賀 美英 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (50154191)
根建 心具 鹿児島大学, 教養部, 教授 (10107849)
浦島 幸世 鹿児島大学, 教養部, 教授 (00000761)
鹿野 新平 鹿児島大学, 迸研, 講師 (20006034)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
|
キーワード | 磁鉄鉱 / 赤鉄鉱 / 熱水変質 / 化学残留磁気 / スピンナ-磁力計 / スピンナー磁力計 |
研究概要 |
1.何れのタイプの鉱床にも規模の大小はあっても必ず熱水変質帯が伴われる。熱水変質帯は鉱床生成当時の環境を鉱床母岩中に記録したものとして、鉱床の成因を研究する上で重要である。本研究では熱水変質帯中の不透明鉱物とそれが磁気の担い手となっている岩石磁気学的手法によって熱水変質帯を研究することを試みた。鉱床のタイプごとに不透明鉱物の変化様式は異なっており、各々の鉱床の生成環境のインディケイタ-として役立つ事が判明した。また、熱水変異帯では新たに化学残留磁気が獲得されることが判明した。 2.熱水変質作用により強く変質した部分からその作用を受けていない新鮮部まで連続的に追跡できる火成岩岩体を対象にして不透明鉱物と磁気的性質について研究した。(1)火山性硫黄鉱床では造岩鉱物としてのチタン磁鉄鉱はマグヘマイトを経て赤鉄鉱に変わり、最終的には白鉄鉱となり更に変質が進むと消失する。残留磁気は新鮮部では火山岩冷却時に獲得した熱残留磁気であるが、変質によって新たに生々した赤鉄鉱の多い部分ではより安定な変質時の化学残留磁気を保持している。(2)黒鉄鉱床では磁鉄鉱は赤鉄鉱に変わり、黄鉄鉱を経てあるいはそのまま消失する。この場合にも変質部では赤鉄鉱に起因する安定した化学残留磁気を保持している事が明かとなった。(3)接触交代鉱床では熱水変質作用によって磁鉄鉱は再血晶して細粒の磁鉄鉱の集合体となり、その後黄鉄鉱に変化する。ここでも熱水変質帯での化学残留磁気が認められた。キュウリ-温度は変質部で高く、磁鉄鉱の化学組成-変質部でより純粋な磁鉄鉱-と調和的である。 3.本研究により購入した備品スピンナ-磁力計とマイクロコンピュウタ-とをRS232C経由で接続し残留磁気測定の自動化を完了した。迅速かつ精度良い測定が可能となった。
|