配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1988年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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研究概要 |
本研究は本研究室において開発した新らしい構造のロボットである球面SCARAロボットについて,その制御ソフトウェアを作成する研究を行ったものである。制御用の主コンピュ-タとしてはNEC社製のPC98を用い,言語はBASIC及びCを用いた。 作成した制御ソフトウェアは球面SCARAロボットを動かすための基本ソフトウェアと,球面SCARAロボットを用いて各種の作業を行わせるための応用ソフトウェアに大別することができる。 まず基本ソフトウェアとしては,ロボットの位置・姿勢を求めるための機構解および逆機構解を始め,ティ-チング・原点復帰・JOG動作・PTP制御などのソフトウェアを作成して,カム曲線コントロ-ルによる高速かつ滑らかな動作を可能にした。 次に応用ソフトウェアとしては大円補間・ボ-ル縫目曲線軋跡を含む線描きプログラム,ガル図法を用いた地図および各種図形の入力プログラム,ベクトル文字およびドット文字による印字プログラム,非接触レ-ザ変位計を用いた3次元形状の認識プログラミムなどを完成させた。とくに3次元形状の認識においては,当初の3自由度のロボットを6自由度に改造して球状および円筒状のスキャンニングを可能にするとともに法線方向からのアクセスを可能にして測定の精度を高め,野球ボ-ル程度の大きさの立体について,繰返し精度±0.2mm,絶対精度±1mm,測定時間2〜3時間で3次元形状を取込み,これを表示することを可能とした。 以上,3年間にわたる文部省科学研究費補助金によって,本ロボットを制御するソフトウェアを開発し,これを整理・体系化することができた。これにより球面SCARAロボットを実用化する道が開けたのみならず,このソフトウェアの一部を他のロボットにも活用が可能となった。
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