研究課題/領域番号 |
63460086
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
兼田 〓宏 (兼田 棹宏) 九州工業大学, 工学部, 教授 (90039123)
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研究分担者 |
松田 健次 九州工業大学, 工学部, 講師 (40229480)
西川 宏志 九州工業大学, 工学部, 助手 (40208161)
鈴木 裕 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (00144204)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | トライボロジ / 転がり接触 / 弾性流体潤滑理論 / 表面あらさ / 非ニュ-トン流体 / 壁面すべリ / マイクロEHL / 弾性係数 / 壁面すべり / 弾性流体潤滑 / トラクション / 限界せん断応力 / ガラス転移 |
研究概要 |
ヘルツ接触面のトライボロジ特性を正しく評価しそれを表面損傷対策に生かすためには、潤滑油の固化特性・表面あらさを考慮したEHL理論の再構築が必要である。本研究は、この再構築に必要な基本的事項を2色光干渉法による接触面の直接観察によって明らかにすることを目的として実施したものであり、以下の新知見を得た。 1.純転がり運動下では潤滑油は緊密なパッキング状態(固化状態)を維持する。しかし、固化の様相は、潤滑油の分子構造の相違に起因して相違するため、滑り運動下では固化膜のせん断面の位置によって油膜形状が大きく影響される。即ち、壁面滑りが存在する場合には、転がりと滑り運動の間に大きい相違はなくほぼ理論膜形状に近い。内部滑りが発生し、固化膜の崩壊がもたらされる潤滑油では滑り運動下でくさび形の傾斜油膜形状を呈し、最小油膜厚さは理論予測よりも低下する。また、純転がり膜形状は理論と同等であるが膜厚は理論値よりも厚くなる。 2.接触両面の弾性係数が大きく相違すると接触面の駆動形態によって油膜形状が相違する。特に、弾性係数が小さい面の速度が速い場合には、接触域内に大きいディンプルを形成する。つまり、接触荷重に平行方向の接触圧力を考慮したEHL理論の再構築が必要となる。 3.あらさ突起は、純転がり運動の下では、その極近傍の油膜形状にのみ影響を与え、接触域人口側で発生するスクイズ膜効果の考慮が必要であるが、本質的には平滑面で得られる結果から油膜挙動が類推される。しかし、滑り運動下では、突起の存在位置、突起の方向によって接触域内油膜厚さは顕著な影響を受ける。特に、壁面滑りを伴った転がり/滑り運動下では、油膜形状は微小ではあるが波うち現象を呈する。
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