配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
研究概要 |
本研究ではシステムダイナミックの独創的で応用範囲の広い方法論を確立することを目標とした。本研究の成果は以下の通りである。 I.非線形ダイナミックシステムの非線形関数解析に基づくシステム変動の解析及び無限次元システムの数値解析手法に関する研究 非決定性作用素論を用いて非線形システムの不確定的動揺の許容性に関する理論を展開・総合化し,非線形システム変動の関数解析手法を確立した。また,無限次元ホモトピ-法と事後誤差評価に基づく数値誤差制御法を開発し,無限次元システムを含む非線形システムの大域的かつ誤差の制御ができる数値解析技法を確立した。 II.電子回路の局所及び大域分岐現象に関する研究 幾つかの単純な非線形回路の分岐現象を実験,シミュレ-ションおよび厳密解析の3方面から詳細に検討した。その結果,興味深い大域的分岐現象を幾つか発見した。また,区分線形系を扱うことにより,その区分線形性を巧みに利用し,数値積分公式では不可能であった諸現象をシミュレ-ションにより観測する手法を与えた。 III.非線形ダイナミックシステムの数値解析技法に関する研究 非線形ダイナミックスシステムの数値解析技法の効率化に関して,非線形写像の分離性を利用する立場から研究を行った。特に非線形回路解析,非線形計画問題,通信路容量の計算問題,周期振動解の分岐問題,非線形方程式の全ての解を求める問題などに対して効率のよい解法を与えた。 IV.ダイナミカルシステムのモデリングとその多体系への応用 ボンドグラフに基づくダイナミカルシステムのモデリング手法を用いてダイナミクスの定式化を行い,記号処理言語により運動方程式の自動導出アルゴリズムを構築した。これを元に,柔軟多体動力学系等の効果的モデリング・数値積分手法を開発した。
|