研究課題/領域番号 |
63460135
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮城 光信 東北大学, 工学部, 教授 (90006263)
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研究分担者 |
馬場 一隆 東北大学, 工学部, 助手 (10192709)
斉藤 光徳 東京大学, 工学部, 助手 (60205680)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 陽極酸化 / アルミナ / 薄膜 / 光導波路 / 偏光子 / 屈折率 / 複屈折 / 光学 |
研究概要 |
小型で高性能な光機能素子の製作を目標として陽極酸化アルミナ膜の研究を行い、以下のような成果を得た。 1.陽極酸化法による多孔質アルミナ光学薄膜の製作 硫酸浴中で金属アルミニウム板を陽極酸化することにより、表面に厚さ30〜100μm程度の透明なアルミナ膜を形成した。硫酸濃度20〜30%、電流密度約50mA/cm^2のときに光の透過損失が最も小さくなり、さらに200〜300℃で熱処理することにより損失が低下することが分かった。 2.陽極酸化アルミナ膜の複屈折および屈折率分布の測定 HeーNeレ-ザ-光を用いた実験により、水和封孔したアルミナ膜が4×10^<-4>程度の複屈折を持っていることが分かった。また、二光束干渉法による測定で、アルミナ膜には基板から遠ざかるにしたがって小さくなるような屈折率分布が存在すること、屈折率の変化は酸化時間の長い膜ほど顕著であること、などが分かった。 3.陽極酸化アルミナ膜を用いた偏光子の製作と光学特性の評価 陽極酸化アルミナ膜中の円柱状ポアに電気めっきによってニッケルを封入し、偏光子を製作した。波長1.3μmの半導体レ-ザを用いた実験では、約30dBの消光比が得られた。また、陽極酸化時の電流密度を大きくするとアルミニウムが酸化されずに残留し、偏光機能を生じることも分かった。 4.陽極酸化アルミナ膜の光学特性に関する理論解析 陽極酸化アルミナ膜の偏光特性や屈折率を理論的に計算し、実験結果を裏付けるとともに、偏光子や光位相板の設計指針を明らかにし、新しい光機能素子の可能性を示した。
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