研究分担者 |
査 紅彬 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (80225680)
内野 英治 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (30168710)
井上 勝裕 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (00150516)
和田 清 九州大学, 工学部, 助教授 (60125127)
相良 節夫 九州大学, 工学部, 教授 (60037679)
三木 康臣 九州大学, 工学部, 助手 (90209734)
檀上 光昭 九州大学, 工学部, 助手 (70032026)
村田 純一 九州大学, 工学部, 助教授 (60190914)
|
配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
|
研究概要 |
本研究では,1.状態空間表示可能な線形集中定数系,2.ブラックボックス型のプロセス系,3.大規模系としての電力系統,及び4.分布定数系を対象シスムとしてとして,モデルベ-ス故障診断法の開発と応用について考察し,以下の研究成果を得た.1.については,(1)並列カルマン.フィルタ-と一般化尤度比検定を用いた,簡易診断と精密診断機構からなるオンライン処理可能な階層的故障診断法を開発した.また,(2)数値積分や無限パルス応答ディジダルフィルタと逐次同定アルゴリズムとを組み合わせて,連続線形システムの物理的パラメ-タを直接推定する手法を考察し,故障診断応用としての有効性を確認した.2.については,(1)故障診断に必要な各種の逐次同定アルゴリズムの収束性や数値的不安性を,パ-ソナルコンピュ-タ上で検討するためのCADシステムを試作した.また,(2)適応性御系の故障診断法として,カルバック識別情報量規範を故障検出指標として用いたオンライン診断法や,検出された制御対象システムのパラメ-タ変動が故障によるものか否かをファジィ推論により判断する診断法を開発した.特に後者は,システムの運転モ-ドや故障モ-ドに関する知識の利用をモデルベ-ス診断法の積極的に取り込んだ,いわゆる知識併用型のモデルベ-ス診断法であり,従来に観られなかった新しい診断法と考えられる.3.については,非線形大規模系として火力発電プラントを考え,その脱気器水位制御系統を診断対象として,線形摂動モデル化と一般化尤度比検定による診断法,及びシミュレ-タのパラメ-タ微調整による診断法を考案し,実系をモデルにしてその有効性を確認した.最後に4.については,放物型,双曲型の偏微分方程式で記述される分布定数系に対して,その状態変数や構造パラメ-タあるいは非線形の未知境界条件の推定.同定アルゴリズムを開発し,これらの故障診断応用について検討した.
|