研究課題/領域番号 |
63460171
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 勉 東京大学, 工学部, 教授 (60010576)
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研究分担者 |
向井 昭義 東京大学, 工学部, 助手 (90166223)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 鋼部材 / 横座屈 / 局部座屈 / H形鋼ばり / 横座屈捕剛 / 横補剛 / 連成挙動 |
研究概要 |
横座屈、局部座屈は共に鋼部材の耐力・変形能力に影響を与える重要な因子であるが、これらの座屈が塑性域で起こる場合には理論的解明が困難である。また実際の鉄骨構造物のはり部材の横座屈挙動において、小ばりや床スラブによる拘束効果が期待できるが、定性・定量的にまだ明確でない。 本研究では、無捕剛のH鋼ばり・スパン中間の数点において上下フランジの横移動のみを拘束したH鋼ばり、また床スラブにより上フランジの回転と横移動を連続的に拘束したH鋼ばり(合成ばり)の曲げ実験を行い、横座屈が起きる部材の耐力及び変形能力を調べ、H鋼ばりの横座屈に対する捕鋼材の効果、並びに横座屈と局部座屈の連成効果の一資料とするものである。試験体断面はH-150×50×3×6またはH-150×50×3×5であり、材質はSS41、降伏比は約70%である。荷重条件はすべて一端モ-メントとし、横座屈に対する拘束条件とスパン長を変化させた。試験体の弱軸細長比は約270〜450の範囲であり、非常に細長いはりを想定した。 中間捕剛されたはりの曲げ実験では局部座屈の発生は認められなかったが、次のことが判った。中間捕剛により横座屈耐力は高くなる。横捕剛力は捕剛区間距離が短いほど大きくなる。中間捕剛を密にすれば横座屈を拘束し耐力・変形能力ともに向上させることができるが、捕鋼材は大きな強度を持たねばならない。床スラブ付きのはりの曲げ実験では、弱軸細長比270の剛ばりの時加力側材端の塑性化が伴い横座屈と共に局部座屈が現れた。スラブで拘束される場合いずれの耐力も全塑性モ-メントを越えることより、耐力上は横座屈を考慮する必要がないことが判った。
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