研究課題/領域番号 |
63460225
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
田中 卓史 福岡工業大学, 工学部, 教授 (50038048)
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研究分担者 |
西原 鈴子 国立国語研究所, 日本語教育センター, 部長 (60189298)
田町 常夫 福岡工業大学, 工学部, 教授 (90037656)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 文章理解 / 知識表現 / 論理文法 / 概念構造 / 推論 / 述語論理 / 知織表現 / 言語理解 / 確定節文法 / DCSG |
研究概要 |
この研究は人の文章理解の過程を明らかにするために、言語分析を進めるとともに、初年度に購入したワ-クステ-ション上に文章理解の計算機モデルを構築し、計算機実験を通してモデルの妥当性の検証を行った。これまでに日本語のような語順の緩い言語を扱うための構文解析メカニズムとして「集合型言語の確定節文法DCSG」を開発した。この研究ではDCSGを推論メカニズムとしても利用できるように機能の拡張を行った。さらに拡張したDCSGを用いて物語理解と説明文理解のモデルを計算機上に実現した。 (1)物語理解のメカニズム モデルを計算機上に実現するために、拡張したDCSGの持つ演繹的な推論能力を利用した。知識を推論規則の形で定義し、入力文からの推論で、近似的に人の理解状態を実現した。しかし、演繹的な推論のみ用いた文章理解の限界も明らかになってきた。人の文章理解に近づけるために、次の段階として、仮定を置いて先へと進む推論、つじつまを合せる推論、帰納的推論などが必要になることが明らかになった。 (2)説明文理解のメカニズム 料理の世界を例にとり、操作を記述する文章を対象に研究を進めた。操作記述文は一つ一つの文が動的に対象世界を変化させるので、推論に基づく理解のモデルとは別に、DCSGの持つ集合変換の機能を利用してモデルを構築した。DCSGを対象世界のシミュレ-タ-として動作させることができた。操作記述文の中には暗黙に述べられた状況記述が多く含まれていることが明らかになり、文章理解のモデルにこれらの状況記述を求める機構を加えた。
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