配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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研究概要 |
研究目的・歪み化合物に内在する化学エネルギ-を金属化合物などとの相互作用を通じて利用し新しい活性種を創製することを目的とし、単環性化合物中最も歪みの大きいシクロプロペノンおよびメチレンシクロプロパンに注目して新規反応活性種,新反応を開発する. 研究成果.(1)新規【3+2】付加環化反応の開発.メチレンシクロプロパノン誘導体の環開裂をともなう,【3+2】型の5員環合成法を開発することができた.即ち2-メチレンシクロプロパノンアセタ-ルを電子不足オレフィンと加熱することによりシクロペンタン誘導体を得ることができた.一方カルボニル化合物との反応も同様に進行しαーメンチレンーγーブチロラクトンのアセタ-ルが得られた.また本熱分解反応で反応活性種を,加溶媒分解と熱異性化の反応速度論目研究および理論計算を用いて明かにした.(2)カルボメタル化反応の選択性.シクロプロペノンアセタ-ルに対する有機金属化合物の付加反応によって、官能基化されたシクロプロピル有機金属活性種を合成し,この反応の関する種々の選択性の詳細を検討した.さらにこれらの反応を応用し,光学活性アセタ-ルを出発物質として新しい不斉合成の手法に展開した.(3)ジカルボニル化合物合成法の開発.一酸化炭素およびアリ-ルトリフルオロメタンスルホナ-トを利用した,パラジウム触媒下でのシクロプロパノンアセタ-ルの開環反応を利用することで,パラジウムホモエノラ-トを中間活性種とする1,4-ジカルボニル化合物の合成反応を開発し,またその反応機構を検討した.
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