研究課題/領域番号 |
63470015
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
成田 吉徳 京都大学, 理学部, 助教授 (00108979)
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研究分担者 |
立川 登 京都大学, 理学部, 助手 (30025423)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 不斉酸化反応 / 酵素モデル / 金属ポルフィリン / マンガンカタラ-ゼ / チトクロ-ムP-450 / 酵素発生 / 光合成反応中心 / 分子認識 / 不斉酸化 / チトクロームPー450 / 不斉ポルフィリン / 光合成 / 酸素発生 / 対面型マンガンポルフィリン二量体 / カタラーゼ活性 |
研究概要 |
1.高度な不斉認識能を有する一酸素添加酵素モデルの合成と反応 ボルフィリン環上に不斉基として不斉ビナフタレンあるいは不斉ビデトラリンを強固に固定した酵素反応中心モデルの合成に成功し、これを用いて各種オレフィンのエポキシ化反応を行った。この結果、オレフィン上に配位性の置換基を持たないスチレン誘導体との反応において、世界最高89%eeの高不斉収率が触媒的に達成された。また、同じ触媒を用いることにより、これまでこの様な金属ポルフィリン系の酵素モデル化合物を用いて成功していなかったスルフィドの触媒的酸化が極めて高い触媒回転数で進行することを見いだした。しかも、その不斉収率80%eeと高いものであった。これより、酵素上の基質取り込み部位の構造の修飾により合成化学的にも十分な高度な不斉認識が可能であること、およびその支配因子の解析が可能となった。 2.マンガンカタラ-ゼの反応中心における作用機作の解明 生化学的にも十分その反応機作の解明がされていないMnカタラ-ゼの反応中心モデル化合物として、対面型Mnポルフィリン二量体を各種合成し、この過酸化水素の分解活性を速度論的に調べた。その結果、このカタラ-ゼ活性は金属間の距離に極めて敏感であり、約4.5Åで最大となることが明らかとなった。これは、金属間にμ-ペルオキソ結合が生成していることを示し、類似のMn含有酵素で、光合成反応中心にあり水から酵素分子を発生する酵素においても類似の機構の可能性を示唆した。
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