研究課題/領域番号 |
63470050
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属製錬・金属化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小野 陽一 九州大学, 工学部, 教授 (20037732)
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研究分担者 |
前田 敬之 九州大学, 工学部, 助手 (50150496)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 4成分系カルシウムフェライト / 焼結鉱 / 還元経路 / 精密電気天秤 / 中間生成物 / 固体電解質 / 平衡ガス組成 / 還元平衡 / 熱天秤 / ウスタイト / マグネタイト |
研究概要 |
試薬を用いてCaO-Fe_2O_3-Al_2O_3-SiO_2からなる4成分系カルシウムフェライトを合成し、そのCO-CO_2混合ガスによる還元経路および平衡関係を調べ、以下の結果を得た。 1.実機焼結鉱中の分析値を基に、試薬を用い化学組成の異なる3種類の4成分系カルシウムフェライトを大気雰囲気中、1300℃で1時間焼成することにより合成した。合成試料の同定の結果、試料の大部分が4成分系カルシウムフェライトであることが分った。 2.精密電気天秤を応用した熱天秤を用い、種々の組成のCO-CO_2混合ガスで還元を行い、4成分系カルシウムフェライトの還元の中間生成物を光学顕微鏡、X線回析法およびEPMAを用いて調べた。その結果、4成分系カルシウムフェライトの還元経路は2成分系カルシウムフェライトとは異なるが、その化学組成が異なっても同じであり、CaO、SiO_2、Al_2O_3を固溶したマグネタイト(‘Fe_3O_4')、ウスタイト(‘FeO')を経て鉄に還元される。 3.4成分系カルシウムフェライトのCO-CO_2混合ガスによる還元反応は、4成分系カルシウムフェライトから‘Fe_3O_4'が生成する段階を除くと、それぞれ次式で表わされる。 ‘Fe_3O_4'(s)+CO(g)=3‘FeO'(s)+CO_2(g) ‘FeO'(s)+CO(g)=Fe(s)+CO_2(g) これらの段階の平衡ガス組成はY_2O_3安定化ZrO_2固体電解質を用いて空気を参照極とする電池を構成し、その起電力を測定することにより求めた。その結果、これらの段階の平衡CO-CO_2ガス組成は、純粋なマグネタイトとウスタイトおよび純粋なウスタイトと鉄の相境界線を各々高CO側にほぼ平行移動した形となっている。また、4成分系カルシウムフェライトの化学組成が異なると、その平衡CO-CO_2ガス組成も多少異なる。
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