研究課題/領域番号 |
63470057
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
稲垣 道夫 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20023054)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 炭素繊維@炭素複合材 / 高密度化 / 組織制御 / マトリックス / 加圧下炭素化 / ピッチ / フェノ-ル樹脂 / ポリエチレンテレフタレ-ト / 炭素繊維@炭素複合体 / マトリックス組織 / 光学組織 / クラック伝幡 / フェノール樹脂 |
研究概要 |
炭素繊維/炭素複合材の高密度化と高強度化を実現するために、加圧下炭素化プロセスを採用し、マトリックス炭素の高密度化と組織を制御する手法を確立することを目的とした。そのため、(1)炭素繊維/炭素複合材中のクラック伝播挙動四、(2)ピッチとフェノ-ル樹脂の相互作用への圧力効果と生成炭素の組織、そして(3)加圧下炭素化による炭素繊維/炭素複合材の試作についての研究を行った。 市販炭素繊維/炭素複合材を用いて、偏光顕微鏡下で破壊クラックの伝播挙動を観察した。その結果、マトリックス組織が複合材の機械的特性に大きな影響を持ち、クラック伝播を遅らせ高い靭性を実現するには微細モザイク組織を持つマトリックスが望ましいことが示唆された。 炭素繊維/炭素複合材のマトリックス組織における光学単位の大きさが、その前駆体であるピッチにポリエチレンテレフタレ-トあるいはフェノ-ル樹脂を混合することによって制御でき、それらの混合量を変えることによって、コ-スモザイクから微細モザイク、そして等方性組織まで連続的に変えることができた。加圧下での炭素化はこれら2種の前駆体の相互作用を促進し、均一組織のマトリックスを得ることができるとともに、複合材の高密度化にもつながると期待できる。 本研究においては、オ-トクレ-ブの大きさに制限があり、また多数回の含浸処理を繰り返すことができず、破壊挙動を検討し得るほどの大きさと密度の高い試片を得ることができなかった。 しかし、加圧下炭素化によって、炭素繊維/炭素複合材の高密度およびマトリックス組織を2種の前駆体を混合することによって制御できる可能性を確かめることができた。
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