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キラルなどビニルチウム化合物を用いるポリケチド天然物の立体選択的合成

研究課題

研究課題/領域番号 63470075
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

木下 光博  慶応義塾大学, 理工学部応用化学科, 教授 (00050980)

研究分担者 中田 雅也  慶應義塾大学, 理工学部応用化学科, 専任講師 (50118981)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
キーワードビニルリチウム化合物 / ポリケチド / 二段階連結法 / Venturidin A / 均一水素化 / 二重立体区別
研究概要

キラルなどニルリチウム化合物のα-メチルアルデヒドに帯する付加、続くクラム(syn)型主生成物の均一水素化による3連続不斉中心の構築という我々の開発した2段階連結法を用いて、ポリケチド天然物に属するVenturicidinAのC15〜C25セグメントの合成を行った。さらに他のキラルなビニルリチウム化合物を合成し、その性質を検討した。キラルなビニルヨード体、3,5,6-trideoxy-5-iodo-1,2-0-isopropylidene-3-C-menthyl-α-L-ribo-5-hexenofuranose(1__〜)をD-altrose より10行程(13%)で合成した。1__〜をエーテル中-90°CでBuLiによりリチオ化し、(s)-2-methyl-3-triphenylme thxypropanalhh(2__〜)とカップリングさせ、18:1の選択性で目的のクラム型アルコール3__〜を得、このエキソメチレンをwilkinson触媒存在下水素化させ、10:1の選択性で水酸基に対してアンチ型の還元体4__〜を得た。この水酸基をデオキシン化後、9行程でC15〜C21位に相当するアルデヒド、7-0-benzyl-3-t-butyldimethylsily-2,4,5,6,-tetradeaxy-2,4,6-tri-C-methyl-aldehydo-L-gulo-heptose5__〜を得た。この5__〜に、前述と同様に1__〜のリチオ体を2段階連結させ、>94:1と40:1の選択性で連結体6__〜を得た。6__〜の水酸基のデオキシ化は不純物を含みながらも達成され、ここにVenturidinAのC15〜C25位セグメントを合成した。他のキラルなどビニルヨード体として、(2S,3R)-1,3-benzylidenedioxy-4-iodo-2-nethyl-4-pentene7__〜およびその(2R)-エピマー8__〜を合成した。1__〜,7__〜,および8__〜よりのビニルリチオ体とヘプタナールとのカップリングを行った所、1__〜と7__〜はそれぞれ4:1および4.4:1のアルデヒドのsi-面選択性を示した。8__〜は選択性を示さなかった。さらに2__〜と7__〜の連結では10:1,1__〜と3__〜の(2R)-エピマーとの連結では1.5:1のsi-面選択性を示した事等を考慮すると、ヘプタナールとの連結まである程度(約4:1)の面選択性を示すキラルなどビニルリチウム化合物には二重立体区別能力があるものと考えられる。7__〜は1__〜よりも合成が簡単ゆえ、この7__〜を用いて5__〜に相当する化合物を効果的に得る事にも成功した。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Kinoshita,: Bull.Chem.Soc.Jpn.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Mitsuhiro Kinoshita,: Tetrahedron Lett.27. 1815-1818 (1986)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Mitsuhiro Kinoshita,: Tetrahedron Lett.27. 1811-1814 (1986)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 木下光博: 有機合成化学協会誌. 44. 206-218 (1986)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Mitsuhiro Kinoshita,: Bull.Chem.Soc.Jpn.58. 3457-3464 (1985)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Mitsuhiro Kinoshita,: "Organic Synthesis:Modern Trends(IUPAC)" Blacwell Scientific Publication, 85-94 (1987)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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