研究課題/領域番号 |
63470081
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村井 真二 大阪大学, 工学部, 教授 (00029050)
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研究分担者 |
黒沢 英夫 大阪大学, 工学部, 助教授 (40029343)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | オキシメチル化 / 触媒 / 一酸化炭素 / 遷移金属 / 合成 / CO / 炭素骨格変換 |
研究概要 |
炭素骨格の変換と官能基の付与は、常に有機合成化学の中心課題の1つである。本研究は、有機化合物の特定の部位から炭素鎖を1炭素分増加させるための全く新しい方法を開発し発展させることを目的として行った。具体的には、遷移金属触媒を用い一酸化炭素(CO)とヒドロシランとを反応剤とし、常温・常圧という温和な条件下でシロキシメチル基を導入することの可能な新反応の確立を検討した。反応の対象となる物質としては、含酸素化合物や含窒素化合物が適していることがわかり種々の基質に対し適用範囲を確立した。目的とする反応を進行させることができる有効な触媒の探索を行い触媒としては種々の遷移金属化合物、とくに第8族の元素で一酸化炭素の活性化に有効なものを中心に検討した。この結果、触媒活性が認められたコバルト錯体に関してとくに詳しく錯体の構造と反応性との関係を検討した。 目的とする反応に適合する反応基質の検索を行った。反応基質である含酸素化合物の構造上の特性と反応適応性との関係を明らかとし、この知見をもとに有用な合成反応の設計と実証を行った。特に環状エ-テルが本触媒では常圧下の反応を行なうことを見出し、多くの有用な合成反応を開発することができた。 目的とする反応の反応機構を解明するため、特に中間錯体と考えられる有機基と一酸化炭素とを配位子として有する錯体の構造に関する知見を集積した。 環状エ-テル類の中でも、とくにオキシラン類では、開環と同時にシロキシメチル基を導入する反応が、位置および立体特異的に進行するという、合成化学的に極めて有用な変換法を確立できた。
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