研究課題/領域番号 |
63470083
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野 勝道 東北大学, 非水溶液化学研究所 助教授 (40006325)
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研究分担者 |
本田 尚志 東北大学, 非水溶液化学研究所, 助手 (00181553)
及川 英俊 東北大学, 非水溶液化学研究所, 助手 (60134061)
村上 謙吉 Tohoku University, Chemical Research Institute of Non-Aqueous Solutions (only fo (90006289)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 橋かけ構造 / 協同拡散 / 蛍光プロ-ブ / 蛍光ラベル / 動的光散乱 / エキサイマ- / 加硫反応 / 拡散律速反応 / 電子顕微鏡 / タンパク質網目 / 加硫ゴムの構造 / 加硫反応の動力学 / 加硫ゴムの酸化劣化 / 氷点降下 |
研究概要 |
膨潤したポリイソプレンおよびポリシロキサンエラストマ-の網目構造の解析を蛍光ラベル法および動的光散乱法によって行った。さらに、網目構造と準希薄溶液におけるからみあい網目との類似性について考察した。 1.ポリイソプレンのベンゼン溶液に一定濃度のピレンを加え蛍光スペクトルを測定すると、準希薄溶液の領域からエキサイマ-蛍光強度が急激に増加することが明らかとなった。これは、網目の協同拡散における動的ゆらぎが、励起モノマ-とエキサイマ-間の平衡より遅いこと、および網目点近傍ではピレンのエキサイマ-形成が優勢であることを示している。つまり、蛍光プロ-プ法でからみ合い網目の動的不均一構造に関する情報が得られることを始めて明らかにした。 2.ラジカル開始剤を用いて、ポリイソプレン鎖を蛍光試薬Nーピレンマレイミドでラベルした。高濃度にラベルした場合には、蛍光プロ-ブ系と同様に準希薄溶液の領域でラベルポリマ-のエキサイマ-強度の上昇が認められ、からみあい網目点近傍の鎖が抱束を受けていることを示唆する。また、膨潤ゲルでも同様な結果が得られた。また、純イソプレン中に少量ブレンドしたラベルポリイソプレンの蛍光エキサイマ-スペクトルはDCPによる橋かけによってかなり増加した。これは橋かけによって分子鎖が収縮することを意味する。 3.膨潤ゲルの準弾性光教乱により、網目構造を調べた。bimodal網目の場合には、unimodal網目と異なり協同拡散係数の高分子濃度依存性は動的スケ-リング則の予測からはずれた。また、自己相関関数は二つの指数項で近似でき、このうち遅い運動を網目のクラスタ-に由来いるものと考えた。これらの結果、bimodal網目では膨潤が不均一におこっているものとして解釈できた。
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