研究課題/領域番号 |
63470104
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
荻野 文丸 京都大学, 工学部, 教授 (50026069)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | 乱流構造 / 回転円筒流れ / 同軸二重円筒 / 回転円筒内流れ |
研究概要 |
1.内半径14.5cm〜15.2cmのアクリル製円筒容器を高精度で回転させ、これと同軸に外半径5cm〜11cmの4種類の内円柱を設置し、これらの間に水を満たした。底面間隔を7cmから23cmまで変化させて、円筒底面間の水の、接線、半径、鉛直方向の流速をレ-ザ・ドップラ流速計によって測定した。 2.その結果、接線方向時間平均速度の半径方向分布は、中心軸から内円柱半径位置までの領域とそれより外側の領域の2領域に分かれることが判った。内側領域は二円盤間の流れに近く、代表長さとして内円柱半径Riを、代表速度としてRiΩ(Ωは外円筒回転角速度)をとれば速度分布は一本の曲線で相関されることが判った。また外側領域の速度分布は内円柱が0.7Ωの角速度で回転すると仮定したときのクエット流れでよく近似されることが判った。 3.鉛直方向平均速度分布はレイノルズ数によらず一本の線で相関でき、またその大きさは円筒外周速度の1/100程度であることがわかった。この測定結果と接線方向速度分布の結果より半径方向速度分布を算出し、それより円筒回転軸を含む鉛直平面に二次流が存在し、内円筒の外側に渦が一つ、内円筒半径より内側にそれより弱い渦が存在することが明らかになった。 4.各方向の乱流強度分布は、測定高さ、レイノルズ数、円柱底面間隔によらず一本の曲線で相関できた。 5.レイノルズ応力は内円柱半径位置よりわずかに外側の位置で最大値をとり、この位置近傍を除いては、ほぼゼロであることが判った。すなわち、内円柱近傍以外の領域では、乱れは存在するがレイノルズ応力はゼロというポテンシャル流れに近い流れであることが判った。 6.熱伝達の研究のための装置は既に完成し、液晶を使った温度分布の測定実験が現在進行中である。
|