研究課題/領域番号 |
63470105
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮本 信雄 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00006222)
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研究分担者 |
高桑 雄二 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20154768)
庭野 道夫 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20134075)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 結晶成長 / 表面光化学反応 / シンクロトロン放射光 / 光刺激脱離 / 光電子分光 / 光CVD / シリコン / 砒化ガリウム / 気相成長 |
研究概要 |
Si表面上でのシンクロトロン放射光励起表面化学反応について、反応素過程を明らかにし、反応効率の光エネルギ-、偏光、基板面方位、吸着ガス種依存性について系統的に調べた。化合物半導GaAs表面も調べた。シンクロトロン放射光の利用にあたっては、高エネルギ-物理学研究所、東京大学物性研究所の各放射光実験施設において、10〜140evの真空紫外光領域の光を用いた。そして、以下の成果を得た。 (1)薄膜成長中の表面化学反応の観測ができる複合表面解析装置を試作・調整した。 (2)フッ酸処理水素化シリコン表面保護膜を紫外線照射により低温で除去でき、表面清浄化した。 (3)Si酸化膜/Si界面よりの水素イオンの光刺激脱離を見い出した。これは界面で発生する格子欠陥と関連づけられた。 (4)シリコン基板上への水素・シラン・ジシランの解離吸着反応の素過程を観測した。 (5)水素・シラン・ジシラン解離吸着Si表面について、紫外線照射によりSiーH結合を切断でき、表面より水素を低温で除去できることを見い出した。 (6)清浄化されたSi表面は、10^<ー10>Torr程度の超高真空でも、残留水分の影響で容易に酸化されやすい。 (7)水素・シラン・ジジラン解離吸着シリコン表面での光励起水素脱離反応について、その反応素過程を調べた。 (8)原料シラン・ジジランガス導入中の結晶成長中Si表面の光電子スペクトルを測定し、Si基板表面でのステップや吸着原子の動きを調べた。 (9)硫化アンモニウム処理による硫黄吸着(GaAs(100)面から、紫外光照射により、表面硫黄が室温で効率よく除去できることを見いだした。 (10)薄い自然酸化膜を紫外線照射により分解できることを見いだした。以上、3ケ年にわたる研究により、今後の光CVD法によるSi単結晶薄膜成長と表面清浄化の基礎を明らかにした。また、Siの外にGaAs表面においても高効率の光反応を見いだし、今後GaAs表面での反応励起に多くの利用が期待できる。
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