研究課題/領域番号 |
63470122
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
石川 喜一 山形大学, 医学部, 教授 (40018312)
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研究分担者 |
玉手 英利 山形大学, 医学部, 助手 (90163675)
堤 玲子 山形大学, 医学部付属病院, 助手 (20005664)
堤 賢一 山形大学, 医学部, 助教授 (40113964)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | アルドラ-ゼB遺伝子 / シス・エレメント / 転写制御因子 / 組織特異的因子 / 肝発生と遺伝子発現 / Alf-A / Alf-B / AIF-A / AIF-B / アルドラーゼB遺伝子 / 組織特異的発現 / シスエレメント / 組織特異的転写因子 / DNAメチル化と遺伝子発現 |
研究概要 |
この2年間の研究によって、アルドラ-ゼB(AldB)遺伝子の組織特異的発現に必要な転写制御因子の特性を明かにでき、同遺伝子の肝臓特異的発現機構の理解が格段に深まった。本研究によって明らかにしえたことは以下のことである。 (1)AldBの組織特異的発現に必要なシス・エレメントの同定 CATアッセイやG-freeカセットを用いたin vitro転写系による検討、およびDNase Iフットプリント法などで同定されたシス・エレメントは少なくとも3個所であった。転写開始点に近い順にA-サイト(-98/-123)B-サイト(-116/-138)、C-サイト(-139/-157)と呼び、それぞれに結合するトランス因子をAlF-A,AlF-B,AlF-Cと命名した。 (2)AlF-Aおよび、AlF-Bの特性 肝核抽出液のP-セルロ-スカラムクロマトでAlF-AとAlF-Bは分離する。ヘパリンアガロ-ス、DEAEセファロ-スカラム等で精製した標品を用いたゲルシフト法による解析では、AlF-AはこれまでSchiblerらやCorteseらによって肝組織特異的な正の転写因子として報告されてきたHNF-1/LFB-1と同一因子か極めて類似した因子であろうと考えられた。他方、AlF-BはCAAT結合因子のひとつであるが、これまで報告されているCAAT結合因子とは性質が違うことから新しい因子であろうと考えられた。 本研究によって、AldB遺伝子転写の基本的機構を明らかにすることができたが、これらのトランス因子の量の変動が肝の発生におけるアルドラ-ゼB遺伝子の発現の変動と平行していることからこれらトランス因子の存在がin vivoにおいても同遺伝子の転写に必須であることが示唆された。このように、当初の計画はほぼ研究しえたが、現在これらトランス因子の構造解明のためのクロ-ニングを努力中である。
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