研究課題/領域番号 |
63470131
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中嶋 暉躬 東京大学, 薬学部, 教授 (50012597)
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研究分担者 |
萩原 健一 東京大学, 薬学部, 助手 (40192265)
斎藤 洋 東京大学, 薬学部, 教授 (00012625)
首藤 紘一 東京大学, 薬学部, 教授 (50012612)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | クモ毒 / ポリアミントキシン / 1-アセチルナフチルスペルミン / 構造活性相関 / コンホ-メイション解析 / Zn錯体 / NMR / NOESY / アシルポリアミン / 1-ナフチルアセチルポリアミン / アザクラウン / ORD |
研究概要 |
クモ毒はその構造が共通して芳香族環をもつ部分とそれに接続するアスパラギン酸残基を介してポリアミンと結合している。この様な共通構造認識の一環として1-アセチルナフチルスペルミンを合成したところ、天然クモ毒と類似の活性を発現した。この点をさらに詳細に検討するため芳香環部分の置換ならびにポリアミン部分の直鎖の長さ、アミンの数を変化させた関連化合物を化学合成した。これらについて活性測定の結果、以下のことが判明した。1.芳香環部は多重環になるに従い活性が増強し、アントラセン誘導体では天然物同様遮断活性は不可逆的になる。2.この部分は充分の大きさがある疎水性基であれば芳香環である必要はない。3.ポリアミン部は塩基性窒素が3個前後で最大活性を示し、それより増えても活性は増強されない。4.窒素原子の間隔はメチレン鎖にして3あるいは4が最強となり、それより間隔のあくものは活性は減弱する。以上のことを総合するとクモ毒活性をあらわるためには疎水性の部分とそれにつづく正電荷をもちうるNが2〜4個適当な間隔に配置されていることが必要と思われた。NMRによるプロトンの帰属およびそのNOEを観察した結果、特にスペルミンの中央部にNOEが認められ、化学合成による構造活性相関の解釈を裏づけるものであった。 一方、昨年ポリアミン部をアザクラウンに置換したものがZnイオンの共存下で活性が増強されることを報告したが、今回の知見をもとに新たにナフチル酢酸にジオクソ「14〕エン-N_4を結合したものを合成したところZnイオンにより活性が極めて増強されることが判明し、今後この化合物を用いてコンホ-メイションの詳細な検討を行う予定である。
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