研究課題/領域番号 |
63480017
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物形態・分類学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
桃谷 好英 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (60079069)
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研究分担者 |
宮本 健助 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (10209942)
植田 邦彦 (上田 邦彦) 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (60184925)
上田 純一 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (40109872)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 精油成分 / 化学分類学 / モクレン科 / 分子系統樹 / アイソザイム / 生理活性 / 木本性多心皮群 / モクレン属 / ザイモグラム / 精油 / 分子系統学 |
研究概要 |
木本性多心皮群の化学分類学的研究を行なった。材料としてはモクレン科モクレン属ハクモクレン亜属3(3/3)節11(11/13)種、同ホオノキ亜属4(4/8)節4(4/82)種、ユリノキ属2(2/2)種およびモクレン属内雑種9種を扱うことが出来た。このうち特にハクモクレン亜属を中心に詳しい解析を行なった。 精油成分の抽出方法、材料収集時期などの検討を詳細に行なった上で、対象部位として葉を選び、精油を抽出した。ガスクロマトグラフィ-およびマススペクトルを用いて精油成分の同定を行い、主要成分として認識できた110種類を検討対象とした。従来の節の認識を精油成分の解析から支持する結果を得た。さらに、雑種の認識において精油成分の解析はたいへん有用であると結論された。従来モクレン属ハクモクレン亜属における自然雑種は核形態学的に認識することが出来ないため、外部形態からの推測しか出来ず、両親種の片方との区別が困難な場合がかなりみられた。しかし、雑種では両親種と同様、もしくはその中間的な成分構成を示すほかに、両親種にはみられない特異な成分が相当数みられ、かつ片親に特異な成分もかなり分布することから雑種であることを容易に断定することができることが判明した。 同時に精油成分の生理学的意義についても検討し、カリオフィレンオキサイドがクロロフィル分解促進とオ-キシン誘導生長阻害を行なう物質であることを初めて明らかにした。 酵素多型も検討した。パ-オキシデイスなどの酵素を用い、季節変化などの検討を加えた後、ユリノキ、タイサンボク、ハクモクレン、コブシの4種について系統学的検討を加え、分子系統樹を作成した。その結果、従来のモクレン科の研究における系統を支持する結果を得た。
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