研究課題/領域番号 |
63480044
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 正三 京都大学, 農学部, 教授 (00026535)
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研究分担者 |
高林 純示 京都大学, 農学部, 助手 (10197197)
津田 盛也 京都大学, 農学部, 助教授 (10026578)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ツマグロヨコバイ / クロスジツマグロヨコバイ / タイワンツマグロヨコバイ / 寄主植物選好性 / 吸汁刺激物質 / 吸汁阻害物質 / 昆虫吸汁測定装置 / マラヤツマグロヨコバイ / 寄主選好性 / イネ品種 / イネ科雑草 |
研究概要 |
吸汁性昆虫の寄主植物選好性の研究はアブラムシ、ウンカ、ヨコバイの行動の特性とそれに与える植物成分の影響について研究が行われている。われわれがこの分野の研究に入った動機はマメアブラムシが赤花系フジマメを食害せず、白花系フジマメを好んで吸汁するという中国の観察による。赤花系フジマメは茎、葉脈に赤色色素を蓄積するので、吸汁阻害に働く要因はこの色素と考えられた。しかし、実際にそれぞれのフジマメ品種の葉上でのマメアブラムシはよく成育、増殖した。従って、栽培圃場でのいわゆる抵抗性品種の観察は実験室でのマメアブラムシのフジマメ選好性の実験とは一致せず、これ以上の検討は見送ることにした。 一方、ツマグロヨコバイ、クロスジツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバイは東南アジアの稲作害虫で、その他に東南アジアには主にイネ科雑草のタイワンアシカキに寄生するマラヤツマグロヨコバイが生息している。このマラヤツマグロヨコバイを実験室内でイネ芽出しで飼育しても次第に個体数が減少して累代飼育ができない。このようなヨコバイのイネ品種、イネ科植物に対する寄主植物としての適合性を芽出し上における飼育実験で生存率、成長指数、増加率、吸汁測定装置による吸汁時間を検討した結果、ツマグロヨコバイ、クロスジツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバイ3種にイネ品種、イネ科植物の寄主としての適合性に差異が認められた。次に、これらの違いを植物成分の化学的要因で説明するために各イネ科植物の抽出物をパラフィルムから吸汁させる検定法を確立した。「日本晴」には3種ヨコバイの吸汁刺激物質が、IR42にはツマグロヨコバイ、クロスジツマグロヨコバイの吸汁阻害物質が、タイワンアシカキにはタツワンツマグロヨコバイの吸汁阻害物質が存在することがわかった。それらの化学的要因の解明を目ざしている。
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